群馬県建設業協会(青柳剛会長)は15日、初となる本部主催の新年賀詞交歓会を前橋市内の群馬建設会館で盛大に開催した。当日は会員のほか、来賓に大澤正明知事をはじめとする県の建設関係部局幹部職員、県議会議員ら豪華な面々が臨席し、約250人が新年の幕開けを祝った。
年頭賀詞に登壇した青柳会長は「昨年2月の想定外の大雪では、平野部で課題が残ったものの知事から全支部に対して感謝状を頂戴し、地域を守る業界の役割を認めていただいた」と振り返り、また「事業量の増加、労務単価の引き上げは前向きな風であったが、技能労働者が極端に減っていることや資材価格の変動は逆向きの風だった。ただ、その中でも知事や自民党、公明党の県議会議員の先生方が社会資本整備に対して積極的であることは他県にない前向きの風」と敬意を表した。続けて「年度内にもう一度労務単価の引き上げという話も聞く。本日は、社会資本を通じ有意義な意見交換を行い、皆さんが抱える課題が実を結ぶ一年となるよう祈念する」と述べ、初となった本部主催の賀詞交歓会の意義を強調した。
来賓祝辞では、大澤正明知事が「2月の大雪では昼夜問わず、除雪に尽力いただき心より敬意を表する。昨年は富岡製糸場と絹産業遺産群が世界文化遺産に登録され、東毛広域幹線道路の開通、八ッ場ダム本体着工式も2月7日に決まるなど、群馬県が大きく飛躍した一年だった。本年も群馬県が大きく羽ばたけるよう県政の推進に努めていく」と意気込み、新年度については「企業誘致や雇用創出のためにも社会資本整備は重要な施策。東毛広域幹線道路4車線化、上信自動車道、西毛広域幹線道路などの7つの交通軸整備を重点的に進め、北陸新幹線の延伸を受けた本県の拠点性を最大限生かすため、コンベンション施設の整備をしっかり進めていく。また、ハード・ソフト一体となった防災減災対策を推進していく」と話し、業界へ一層の協力を求めた。
県議会の須藤昭男議長は「昨年は群馬にとって追い風の年であったが、これを確実なものにしていくため、ことしは非常に重要な年。議会としても千載一遇のチャンスを実のある実効性の上がる対応で確かなものにしていきたい。また、4年に一度の大きな戦が4月に控えている。県議会全員が厳しい選挙を勝ち抜き、県発展のために頑張ってまいりたい」と抱負を口にした。厚生労働省群馬労働局労働基準部の改田良秋部長は「建設業界では人材確保が課題となっているが、貴協会では女性視点から工事作業環境の改善に取り組まれるなど、他県の模範となる先進的な取り組みを行っており敬意を表する。労働局としても、引き続き建設業の魅力発信に取り組むとともに、建設労働者の雇用改善や技能向上、育成支援に力を注ぐ」と業界の体質改善に尽力していくと誓った。
祝電披露が行われたのち、県企業局の関勤企業管理者の発声で乾杯し、会場は賑やかな雰囲気に包まれた。群馬県鳶工業連合会による祝木遣りも披露された。各地域ごとに支部会員や議員、県職員が同席し、情報交換や意思疎通を図りながら懇談を楽しんだ。