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新潟県新潟市西蒲区

区役所建設地の議論は平行線

2015/02/03 新潟建設新聞

 西蒲区役所の建替え位置で意見の異なる西蒲区自治協議会と巻地区まちづくり協議会との意見交換が先月30日に開かれた。

 県新潟地域振興局巻庁舎周辺を適地とする自治協議会が、地元活性化、交通アクセスの利便性などを掲げて巻駅隣接地への建設を主張する巻地区まちづくり協議会の提案を聞いた。

 西蒲区役所の整備については2011年度に、自治協議会の庁舎整備検討部会で「JR越後線東側、国道116号線西側の巻地区内、県振興局巻庁舎周辺へ移転新築することが適当である」との最終報告書がまとめられ、篠田昭新潟市長に提出されたが、巻地区まちづくり協議会では、利便性や街中の空洞化から巻駅隣接地への移転を独自に要望した経緯がある。昨年あらためて巻駅隣接地への新庁舎建設を主張していた。

 まちづくり協議会は、高齢化により車から公共交通の必要性が高まることから「今の最適地は将来の最適とは限らない」とし、さらに街中の振興の点でも県巻庁舎周辺は市街化調整区域であり周辺の開発が期待できないなどの理由で、巻駅の橋上化にあわせた駅周辺への新庁舎の整備を求めた。

 意見交換後に開かれた自治協議会議では、社会情勢の変化により、県振興局周辺へ移転した場合に「交通網も移転するとは限らない」と建設位置をあらためて検討する意見も出されたが、地域活性化や利便性などについて「すでに議論は尽くされている」とし、まちづくり協議会の申し入れは活かしながらも、当面は、県巻庁舎周辺を最適地とすることで結論は先送りとなった。

 現在、未整備となっている区役所庁舎については、北区、西蒲区、南区の順で整備が予定されている。具体的な整備時期は未定。

【写真=西蒲区自治協議会とまち協議会が意見交換】

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