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国交省が茨城の15年地価公示公表し商業地トップに水戸駅北口

2015/03/19 日本工業経済新聞(茨城版)

 国土交通省が実施した地価公示結果に基づき、県はことし1月1日時点の県内地価動向を発表した。前回と比べ、全用途で下落したが、下落幅は全用途で昨年に続き3年連続の縮小。つくば市2地点で商業地の上昇、住宅地では守谷市やつくば市など20地点で上昇が見られた。商業地では、水戸市宮町1丁目250番が21年連続の1位。住宅地は、つくば市竹園3丁目5番5が2年連続1位となった。


 下落幅の縮小については、低金利や住宅ローン減税などの施策による住宅需要の下支えなどより土地需要が高まったことが大きな要因と見られる。

 上昇が、住宅地20地点、商業地2地点の計22地点で見られた(前年比1地点減少)。横ばいは、住宅地31地点、商業地13地点、工業地1地点の計45地点(前年比31地点増加)。

 まず商業地の上位5位を見ると、水戸市が1位を含む2地点、つくば市が2地点、守谷市が1地点となった。

 そのうち水戸市の2地点は、交通の要所となる水戸駅北口と中心商業地の一画に位置し、利便性に優れていることから価格上位を維持。つくば市の2地点は、研究学園都市の中心で、繁華性の高い商業地域に位置。守谷市の地点は、守谷駅東口の近接に位置し、商業地需要が堅調であることから価格上位を維持している。

 地価の上昇が見られたのは、つくば市の2地点のみで、つくば市竹園1丁目6番1と、つくば市東新井24番3外。いずれもつくば駅の近傍に位置し、店舗や事務所、ホテルなどが建ち並ぶ。

 一方、地価の下落幅が大きい地点の上位5位は、城里町1地点、北茨城市と大子町の各1地点、水戸市2地点の順となった。

 住宅地(上位5位)については、つくば市が1位を含む3地点、守谷市と水戸市が各1地点。つくば市の3地点は、いずれも研究学園都市の中心部で、TXによる利便性に加え、住環境の良さから、土地需要が高まり価格上位を維持。守谷市もTXによる利便性が影響。水戸市の地点は閑静な住宅地として人気が高く上位を維持している。

 住宅地で地価の上昇が見られたのは、守谷市が1位を含む7地点、つくば市が7地点など。1位は守谷市百合ヶ丘3丁目字土塔前2661番19で、TXによる都心への通勤など利便性で需要が高まっている。

 一方、下落幅が大きい地点の上位5位は、城里町1地点、水戸市2地点、笠間市と鹿嶋市の各1地点の順となった。

 地価公示は、地価公示法の規定により国土交通省土地鑑定委員会が毎年1月1日を基準日に調査。選定対象区域(都市計画区域など)の標準地で単位面積当たりの正常価格を判定し、公示している。

 この価格は、一般の土地取引の際の指標とされているほか、公共用地の取得や土地取引規制のための基準価格等の算定基礎とされている。

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