商業施設などで複数の植物を組み合わせた壁面緑化の施工実績が面積、割合ともに過去最高となったことが国土交通省の調査で明らかになった。
例年はツル性植物を用いた植栽が全体の半数以上を占めていたが、2014年調査では、樹木、草本、ツル性植物、コケなどを組み合わせた複合植栽の実績が増加傾向にあることが確認された。主な要因として多様性のある壁面緑化を実現するための技術開発が進み、華やかさやボリューム感を演出するために活用が進んだと考えられている。
14年中には、少なくとも屋上緑化空間は面積約26・9ha、壁面緑化空間は面積約5・0haが施工された。単年あたりの施工面積は前年比で屋上緑化がやや増加、壁面緑化は減少した。
屋上緑化・壁面緑化の施工件数が以前ほど伸びていない理由について、国交省公園緑地・景観課では「新築物件に施工する割合が大きいため、建築全体の着工数自体が以前ほど伸びていないことが影響している」と分析する。