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茨城県水戸市

水戸市が東町新体育館基本設計(案)策定

2015/10/14 日本工業経済新聞(茨城版)

 水戸市スポーツ課は、東町運動公園(緑町2―3―10)に整備する新たな体育館の基本設計(案)をまとめた。施設規模はRC(一部S)造2階(地下1階)建て延べ面積約1万5910㎡(建築面積約1万660㎡)。高さ約19m。外構工事費などを含む概算事業費は約103億5000万円で、このうち体育館工事費は約86億4000万円。今後は地区住民説明会を行い、年内にはECI方式による施工予定者の公募を実施する。完成は2019年1月ごろを予定している。

 概算事業費の内訳は、設計費や解体費などを含む体育館建設工事費が約91億9000万円。人件費や材料費などの高騰により、整備構想時から約11億9000万円の増額となった。このほか、外構工事費が約8億円、競技用備品・事務用備品が約3億6000万円。

 メーンアリーナの有効面積は約3200㎡(69m×46m)を確保。バスケットボールの公式コート3面を配置できるようにする。観客席数は3738席。サブアリーナは約1000㎡(38m×25m)を見込み、コート1面、観客席198席を配置。

 また、レスリング(約460㎡)、フェンシング(約240㎡)、ボクシング(約310㎡)の強化・競技拠点機能も備え、トレーニング室(約310㎡)や多目的室(約370㎡)、会議室(約390㎡)、防災備蓄倉庫(約200㎡)なども配置する。

 エレベーターは一般利用者用、一般利用者および大型器具輸送用、来賓・運営者用の計3台を設置。熱源設備は都市ガスを採用。72時間運転対応可能型の発電設備や50kwの太陽光発電パネルも設置する。

 外構は駐車場610台分、駐輪場115台(自転車100台、バイク15台)、テニスコート6面を整備。付属施設として受水槽棟や屋外トイレ・倉庫棟なども整備する。

 建物は敷地(A4万7900・68㎡)の中央に置く。敷地は南側に向かって5mほど低くなっていることから、地下1階は南西側に配置する。駐車場は東・西・北側に設ける。北側はイベント広場として兼用できるようにする。南側にはテニスコートを配置するとともに、偕楽園公園との連絡を可能にする階段を新設する。

 主なアクセスは、現状と同じく国道50号に接続する北側の上市154号線とする。新設アクセス道路(W10m程度)は東側に設け、上市4号線と接続する。

 新体育館は19年秋開催の茨城国体の会場となっており、一刻も早い供用開始が求められている。また、規模が大きく難易度の高い工事となることが想定される。このため、工期短縮や建設コストの縮減、設計変更の発生リスクの軽減などを考慮し、実施設計段階で施工予定者を選ぶECI方式を採用。8月下旬から国で選定・契約した専門家による支援が行われている。設計は㈱大建設計(本社・東京都品川区)がまとめた。



 【図=北側からの鳥瞰図】

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