石岡市新庁舎の基本設計案がこのほど公表され、29日までパブリックコメントを募集している。新庁舎はRC造(一部S造)の基礎免震構造5階建て、延べ床面積10512㎡、建築面積3322㎡。9月に着工し、2018年4月末の竣工を予定。外構工事は3件に分割し、16年6月中旬着工、18年8月末竣工の見通し。
新庁舎は、現庁舎が東日本大震災で被災したため同じ敷地内の南側に改築するもの。現在、庁舎機能は東側の仮設庁舎に移転しており、旧庁舎は㈱進貢(石岡市)が、年度内の完了を目指して解体工事を進めている。
新庁舎の基本・実施設計は、昨年3月に公募型プロポーザルで選定された久米設計が担当で、このほど基本設計が発表された。
それによると、建築概要はRC造(一部S造)5階建て、延べ10512・035㎡。高さ19・6m。
構造計画では、免震層は地形に合わせて南側は1階、北側は2階とする。
3階以下はRC造とし、大スパンにプレストレストコンクリートを使う。
4階と5階はS造で、4階北側の議場の屋根には木材を利用する。
敷地内の配置計画では、庁舎北側を第一駐車場(一般車160台、公用車32台など)とし、その北の市道に2カ所の出入口を設ける。電気自動車用スタンドも想定。
内部は1階(1640㎡)の北側を書庫および倉庫とし、南側に食堂や電気室、機械室を設置。
正面玄関のある2階(3140㎡)には、市民ホールのほか、市民課や税務課、福祉関係部署が入る。
3階(2510㎡)には市長室や契約検査課、財政課、都市計画課、道路建設課などを置き、4階(2100㎡)は議場をメーンに、会派室や会議室を配する。5階(100㎡)は機械室となる。
防災計画では、災害時に2階ロビーを市民避難エリアとし、電気の復旧(3日後)まで、空調、給排水、照明、コンセント、エレベーター1台を非常用発電機で稼動させるようにするとしている。
またゲリラ豪雨などによる浸水対策として、1階の床レベルを周辺より高く設定した。
環境面では、執務エリアに床吹出空調、市民エリアに床輻射空調を整備するほか、太陽熱や地中熱を利用した外気の予冷暖システム、高効率除湿システム(デシカント空調)を採り入れる。
工事スケジュールは、建築が9月の議会承認後着工、18年4月末竣工、外構は1工区の1次工事(造成)がことし6月中旬~12月中旬、2次工事(駐車場・植栽)が18年1月~5月上旬、2工区(仮設庁舎解体・駐車場・植栽)が18年5月上旬~8月末で計画している。
【①正面パース②断面図③構造計画図】