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(社)新潟県建設業協会

完工高「低下」に転じる建設従事者調査で

2016/05/21 新潟建設新聞

 新潟県建設業協会は、会員事業所の建設従事者実態調査報告書をまとめ公表した。前年度と比べた完成工事高を「低下」と回答する事業所数が2012年度以来3年ぶりに「上昇」と回答する事業所数を上回った。7割を超える事業所が「受注工事件数の減少」を経営上の問題点に上げている。

 調査は、県内に本社がある423社(有効回収票数415票、有効回収率98・1%)に対し、前年と比較した完成工事高の増減、経営の見通しや問題点などを聞いた。

 前年度と比較した完成工事高を「上昇」とする事業所の割合は15年度が25・1%で、14年度の45・2%から大きく減少。反対に「低下」とする事業所は15年度が57・6%で、14年度の34・9%から増加し、「上昇」とする事業所を逆転した。「低下」と答えた企業のうち、「低下率20%以上」とする事業所が全体の41%と最も多い。

 「上昇」と回答した事業所は、11年度の調査では約3割弱。12年度~14年度には半数近くが上昇と回答し、増加傾向を見せていたが、15年度に再び3割を下回った。

 経営上の問題点の設問(複数回答可)では「受注工事件数の減少」を上げた事業所が74%で前年度の54・3%から大きく上回った。次いで「受注競争の激化」38・1%、「収益率の低下」37・8%、「従業員の高齢化」35・9%と続く。

 課題に対する事業所の取り組み(複数回答可)では、「営業力の強化」48%や「技術力の強化」46・7%などに取り組む事業所が多かった。

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