県土木部は、一般国道117号灰雨バイパス事業に新規着手する。津南町上郷大井平~芦ヶ崎間を結ぶトンネル整備による道路改良事業で、計画延長1180m、うちトンネル延長には約818m、明かり区間は約360mを想定。車道幅員7m、片側2・5mの歩道が付く。歩道を含めた全幅にはトンネル部で10・5m、明かり部で12・5mを計画。全体事業費には約31億円を見込み、2021年度の事業完了を目指す。本年度から測量、設計、用地補償などを進め、18年度から道路工、トンネル工に着手する。
道路、トンネルの詳細設計はエヌシーイー、測量は宮内測量設計事務所、
地質調査をキタックが担当している。
国道117号では大倉トンネルの供用開始以降、同区間が唯一の幅員狭小区間となっており、既存の灰雨スノーシェッドが道路構造令の幅員を満たしていないことに加え、老朽化したスノーシェッド上部に堆積した土砂を撤去できないことから、維持管理が困難となっていた。2020年に全面開院を予定する十日町病院の広域的な救命救急体制への対応や長野県を結ぶ道路ネットワークの強化が期待される。
トンネル案以外に現道整備案など3案を比較検討し、走行性、経済性に優れたトンネル整備案を選定した。