総合資格学院を運営する㈱総合資格(本社・東京都新宿区西新宿1-26-2、岸隆司代表取締役)の新潟・長岡両校で受験した1級と2級建築士、宅建士の合格祝賀会が9日、新潟市のANAクラウンプラザホテル新潟で、盛大に開催された。新潟県内の合格者では、1級建築士50人中17人、2級建築士は125人中38人が同学院を受講。合格を勝ち取り新たなスタートに向け喜びを分かち合った。
祝賀会の冒頭、同学院の益子敦学校長が「新潟校が産声(うぶごえ)をあげた平成17年は合格者が少なく、学校で祝賀会を行っていた。ことしはANAクラウンプラザホテルで開催できるようになった。先生方がハイレベルなスキルと高い倫理観を持つ技術者を世に送り出すという企業理念に共感していただいたこと、そして指導してもらったことに感謝。また、講義を信じてついてきてくれた受講生の皆さんもがんばってくれた。ことしは、さらに合格者を輩出できるよう日々努力していきたい。よりスキルアップしたいときは、学校に寄っていただければと思う。ことしは酉年(とりどし)。大きく飛躍していただくことを願っている」と、お祝いの言葉を贈った。
来賓の祝辞では、新潟県建築士会の渡辺斉常務理事が「資格は取得することが目的ではなく、どのように使っていくのかが大事。建築や不動産情勢は日々変わってきており、今は激動期。近年では人口減少や地球環境問題など課題は多岐にわたり、しかも高度化している。プロフェッショナルとしてより頑張ってもらいたい。さらに、家族を養ったりするなど自分の夢として素敵な空間をデザインしてもらいたい。建築士会にはぜひ入会してもらいたい。時代のニーズに応じた研修も実施しており、サポートもしたい」と、述べた。
新潟県建築士事務所協会の坂本忠志会長は「近年、ものづくりを目指す若者が激減している。十数年前、構造計算書偽造事件が起き、一人の人間の行為が法律まで変えた。資格というものの怖さでもある。資格の意味をよく考え行動してもらいたい。また、業界は様変わりをしている。一つは世代交代。団塊世代は退き、入ってくる人は少ないので若い力をぜひ活かしてもらいたい。もう一つは大手の設計事務所は3次元CADを使用しているが、感性も大事。クライアントには、意見を持って説明し、逆によく聞くことも大事」と、祝辞を述べた。
さらに、講師を務めた一級建築士長期設計製図講座の稲垣隆氏も登壇。「今回の一級建築士合格者50人のうち17人が本校受講者。少ないと思われるかもしれないが、合格率では他社を圧倒している。ことしは長期や短期、新潟や長岡に関係なく全員合格させ、他社をもっと圧倒するつもり。合格者の方々にはお手伝いをお願いしたい。資格は一般の人にしてみれば尊敬に値すると同時に責任も発生する。知識には貪欲でいてもらいたい」と、決意を述べた。
同校の2016年度1級建築士試験の実績は、全国合格者占有率53・3%(合格者3673人中、同学院現役受講生1957人)で、直近5年間の全国ストレート合格者においても占有率58・9%を達成。日本で最も多くの1級建築士を輩出している。また、2級建築士においても学院基準達成現役受講生合格率で76・1%を達成し、同学院以外の合格率46・8%を30ポイント近く上回っており、講習の質の高さを裏付けている。
【写真=全員で記念撮影、合格を祝い乾杯】
◆◇喜びの合格者◆◇
喜多 匠(きた・たくみ)さん(24)
1級建築士
講師の方々に相談しやすい雰囲気をつくってもらった。特別講義の教材も試験に役立つ内容で、テキストの問題集も実際の試験に近いものが出された。今後の目標は構造設計なので、1級構造建築士取得に向けがんばりたい。
鈴木 麻衣子(すずき・まいこ)さん(24)
1級建築士
実際に講義をしてもらえて、そのときに質問もできた。問題集も頻出するものが精選されており、充実した内容で役に立った。今後は意匠設計を目指したい。今はスタートラインに立ったばかり。さまざまな建物を設計できるようになりたい。