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大規模改修が本格化/幕張メッセ/県の新年度予算に43・1億円/トイレ、EV・ESなど更新

2017/01/23 日刊建設タイムズ

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの一部競技の幕張メッセでの開催に向けて、幕張メッセの大規模改修工事が新年度から本格化する。新年度予算に年度事業費7億9830万円と債務負担行為35億1400万円を設定。特高受変電設備・高圧発電設備、空調自動制御設備の更新やトイレ・中央エントランスのリニューアル、エレベーター・エスカレーターの更新及び増設などの工事を予定する。

 新年度予算には事業費として①特別高圧受変電設備・高圧発電設備の更新2890万円(債務負担行為20億9300万円)②空調自動制御設備の更新2億4670万円③トイレ・中央エントランスのリニューアル1億2890万円(債務負担行為4億2600万円)④エレベーター、エスカレーターの更新及び増設1億6490万円(債務負担行為4億300万円)――が計上された。

 本年度は大規模改修の設計を、国際展示場を手掛けた槇総合設計(東京都渋谷区鉢山町13―49)に委託。高圧受変電設備・高圧発電設備の基本・実施設計、中央エントランス大規模改修工事の基本設計、エレベーター増設・改修、トイレ改修工事の実施設計を実施。

 特別高圧受変電設備・高圧発電設備の更新は、新年度で実施設計を行い、2018~19年度の2か年で整備。トイレ・中央エントランス、エレベーター・エスカレーターなどは2期に分けて実施する。新年度では1期分の事業費を措置した。

 トイレは壁・床・天井の張り替えや洋式化などを予定。国際展示場の24か所のうち19か所で全面リニューアルし、5か所でウォッシュレットなどを設置する。

 エレベーターは4基を更新し、未設置の展示ホールに新たに4基を増設。エスカレーターは、国際展示場1~8ホールの16か所と駐車場に設置されている1か所を加えた17か所をリニューアルする。

 中央エントランスは機能向上を図る。本年度で基本設計、新年度で実施設計を行い、18年度から工事に着工する予定。

 幕張メッセは開設から25年以上を経過し、施設・設備の老朽化が進んでいる。今後の競争力の強化のため、大規模改修工事を実施する。大規模改修は16~30年度の15か年で総事業費約160億円を投入し実施する計画。

 幕張メッセは、2020年の東京オリンピックでレスリング、フェンシング、テコンドーの3競技、パラリンピックでゴールボールなど4競技の会場になることが決定している。このため、競技が支障なく運営できるよう設備など必要な整備を行う。

 幕張メッセは、21万㎡の広大な敷地に、国際展示場、国際会議場、幕張イベントホールの3施設で構成される、日本を代表する複合コンベンション施設。

 このうち国際展示場は、敷地面積が約17万3820㎡。面積は、1~8ホール及び共用部棟の合計9万9106㎡と、9~11ホールの3万7190㎡を合わせた総延べ約13万6296㎡。

 1~8ホール及び共用部棟は89年9月の竣工でRC造・S造地下1階地上3階建て、9~11ホールは97年9月の竣工でS造・SRC造・RC造地上2階建て。国際展示場の設計は槇総合計画事務所、工事は清水・大林・三井JVが施工。

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