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新潟県南魚沼市

南魚沼版CCRCで集合住宅4案提示

2017/02/02 新潟建設新聞

 南魚沼版CCRC推進協議会(門山好和委員長)はこのほど、大和商工会で第5回会議を開き、同構想連携実施事業者選定支援業務を担当する山下ピー・エム・コンサルタンツが、事業の協議パートナーと協議中の移住者用住居に関する4案を公表した=一部既報=。

 第1期候補地のうち、魚沼基幹病院付近の敷地1万1208㎡に、集合住宅形式で50戸を整備する。

 提案では、それぞれカップル、シングル、交流、自己の観点で想定した4タイプを紹介。A案「里の家」(ホームステイ機能付き、1LDK+ゲストルーム)、B案「なりわいの家」(ファミリービジネス、1LDK+店舗・事務所)、C案「集いの家」(シェアハウス、個室+共用ルーム)、D案「草庵の家」(自己世界実現、1K+ガレージ)の特徴を説明した。

 A案は、移住者がホームステイ・ホストとしてゲストを受け入れることなどを想定。居住イメージとしてメゾネットやロフトの設置も検討する。

 B案のポイントは、開業を目指す移住者のニーズに対応する構造。居住スペースは2階に設けてミニマムな1DKとし、店舗スペースにはトイレや給排水を用意し、表通りへの接道性を重視。街並みの景観や賑わい創出にも配慮する。

 C案は、地域コミュニティへの参画を後押しするシェアハウス型。居住水準を下げずに近隣のワンルームよりも費用を低く設定し、差別化を図る。共用部の管理は連携事業者に委託する。長期的な滞在が必要な単身者やアスリート向けだが、学生寮や看護師寮としての利用も可能。個室は洗面台のみの設備とするが、収納は確保する。共用のキッチン、リビング、浴室、洗濯室は工夫する。

 一方、自分のライフスタイル確保を全面に出したD案は、単身者仕様の機能性重視型。登山、ウインタースポーツ、農業等の基地となる屋内ガレージを設ける。居室は2階に備え、1Kの造り。1階のガレージは室内から梯子階段で直接アクセス可能とする。自家用駐車場が必要な場合は外部に確保するとしている。

 また、移住者が共用で利用する施設の機能に関し、検討候補として温泉利用型健康増進施設の設置を報告。「収益を上げるとともに、移住者だけでなく地域にも広く利用してもらう施設にしたい」と述べ、温泉と健康指導、スポーツ事業の組み合わせにより移住者の就業、研究機会の創出、地域住民の雇用拡大にも効果が期待できると紹介した。

 共用施設の整備に関しては、市では「既存施設を利用する方法を第一に考えたい」と補足している。

 また、マスタースケジュールの変更案を報告し、新年度に予定していた第1期分の整備は2018年4月ごろにずれ込む。

 連携実施事業協議パートナーは、大成建設・日立キャピタル・大成建設ハウジング・富士ゼロックス・本間組・マンパワーグループの企業連合と、大和ハウス工業の2者。

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