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信濃川の治水安全向上へ小須戸橋架替に協定

2017/04/08 新潟建設新聞

 北陸地方整備局と新潟市は6日、小須戸橋の架け替えに向け、基本協定を締結した。新しい橋梁の架設、旧橋撤去、堤防の整備を北陸地整が主体となって行い、新潟市が事業費を負担する。協定期間は2028年度まで。

 新しい小須戸橋は、現在よりも約750m上流の民家等の影響が少ない箇所での架け替えを計画しており、橋梁規模には橋長約600m、幅員は片側歩道で11・5m程度を想定する。本年度から詳細設計に入り橋梁形式や事業費などが固まりしだい工事に向け細目協定を締結する。昨年度から進めている予備設計は開発技建が担当。

 信濃川に架かる小須戸橋は、洪水時には水没し通行不能となる「もぐり橋」と呼ばれる。現在の橋梁箇所は、約25mにわたり堤防高が2m不足しており11年7月の豪雨では、水防活動により越水を防いだ。堤防整備に支障となる現在の小須戸橋を架け替えることで、治水安全度の向上を目指す。

 新潟市役所で執り行われた基本協定締結式では、北陸地整の中神陽一局長と篠田昭新潟市長が協定書に調印を交わした。

 中神局長は「いよいよ本格的な架け替え事業に入っていきたい。信濃川でも大きな水害が発生しており、新潟市と協力して小須戸橋の架け替えと堤防を強化することで信濃川下流の治水の安全性が飛躍的に高まる」と期待を寄せた。

 篠田市長は「新潟福島豪雨では、もぐり橋となる小須戸橋の状況が全国に伝わり、市民生活にも甚大な影響が出た。安心安全、利便性確保のためにも小須戸橋の架け替えは急務となっている」と語った。

【写真=協定書に調印を交わす】

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