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長野県建設部道路管理課

補修業務の複数年契約、必要性や課題を研究

2017/04/08 長野建設新聞

 県道路管理課は、道路維持補修業務の複数年契約について、本年度に複数年契約の必要性や課題について研究を進める方針。現地機関の意見を聞きつつ検討する考え。

 道路維持補修業務の複数年契約については、メリットとして▽計画的な人員・機材の確保が可能となり、受注企業安定的運営につながる▽受発注者ともに事務の簡素化―などが見込まれる。一方でデメリットとして▽競争性の確保が損なわれる恐れがある▽契約中の制度変更への対応が困難―などが想定される。

 同課では、こうしたことを踏まえたうえで複数年契約の実施について検討する。

 また小規模な橋梁の定期点検・清掃・軽微な修繕についてJVに委託することについても検討。佐久建設事務所では4JVで点検を試行しており、結果を検証したうえで、他の事務所での実施についても本年度に検討する。

 橋梁定期点検は法定化されているため、県は管理する約3800の橋梁について近接目視点検や健全性診断を行う。点検は職員が直営する場合と外部委託する場合があるが、JV委託はその負担を軽減することを目的に行うもの。

 さらに、道路維持補修と除雪の一体発注についても、本年度業務から試行する。一体発注は2012年から試行していたが、物価スライドに対応できず14年から休止。その後、要領見直しで対応できることとなったため再開する。

 一体発注は安定的な除雪大勢を確保できるとともに、事務の簡素化も期待できる。このため、特に競争性がなく、担い手や機械の確保が懸念される工区では一体発注を拡大する方針。

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