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(社)埼玉建築設計監理協会

埼玉設監協の第17回卒業設計コンクール/最優秀賞は工学院大学の小笠原さん

2017/04/11 埼玉建設新聞

 埼玉建築設計監理協会(田中芳樹会長)は9日、川口リリア展示ホールで、建築系学生奨励事業により実施している第17回卒業設計コンクールのプレゼンテーション・公開審査を開催した。『この手で未来を創る』を主眼に、郷土埼玉の活性化を図り、新たな起爆剤となるような夢あふれる作品を募集。10大学から28作品がエントリー。小笠原美沙さん(工学院大学建築学部建築デザイン学科)の「農家の娘ができること」が最優秀賞を受賞した。

 同コンクールは、新しい世紀の第一線で活躍が期待される建築系学生の能力向上・育成を図ることを目的に、次代を先取りした意欲ある作品を募集することで、若い学生たちの考える創造価値と熱意を奨励するために実施している。

 最優秀賞は小笠原さんの「農家の娘ができること-5つの種から育てるこれからの農村コミュニティ-」。優秀賞には小林ひらりさん(武蔵野美術大学造形学部建築学科)の「大地の積層」、釜谷夏実さん(工学院大学建築学部建築デザイン学科)の「松露の生える海辺」の2作品が選ばれた。

 地元埼玉に関する課題を取り上げた作品に贈られる埼玉賞は福田奎也さん(日本大学生産工学部建築工学科)の「あばれ櫓」が受賞。準埼玉賞は大澤祐太朗さん(東京理科大学理工学部建築学科)の「こいのぼりの倉庫」。

 特別審査員賞は林大也さん(東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科)、若杉勇さん(武蔵野美術大学造形学部建築学科)、田口咲樹さん(東京工業大学工学部建築学科)の3作品。

 またJIA埼玉賞は小笠原さん(最優秀賞とダブル受賞)、釜谷さん(優秀賞とダブル受賞)の2作品。さいたま住宅検査センター賞は田口さん(特別審査員賞とダブル受賞)、埼玉県住宅供給公社賞は倉澤周作さん(東京電機大学未来科学部建築学科)に贈られた。

 このほか総合資格学院賞は阿部智也さん(芝浦工業大学システム理工学部環境システム学科)、若杉さん(特別審査員賞とダブル受賞)の2作品。日建学院賞は李アルムさん(日本大学生産工学部建築工学科)が受賞した。

 表彰式で審査委員長の衣袋洋一芝浦工業大学名誉教授は「今ゆとり世代が一番頑張っている。自分で問題を発見して解決する能力が高い。選ばれた作品を見ると私という、私的領域が強烈に出ている。ただ設計では常に相手、ユーザーを考えなければならない。殻を強固につくらないで、他者との互いの関係性をつくってほしい」と総評。今後の期待として、ビジュアル化で相手と一緒にコラボレーションするための、意思決定と説明責任の重要性を述べた。

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