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甲府市環境センター 管理棟設備を改修、焼却工場は解体

2017/04/13 山梨建設新聞

 甲府市は、環境センター内にある管理棟の改修工事をはじめ、なでしこ工房の耐震補強工事、中間処理施設の解体撤去工事などを計画している。関連予算については本年度当初予算へ21億6000万円の継続費(3カ年)を設定した。

 各工事の入札について、管理棟は2分離(電気と機械設備)で、なでしこ工房の耐震補強および改修工事は3分離(建築主体と電気、機械設備)発注を予定し、いずれも一般競争入札公告を6月ごろに予定する。工期が810日間と長い中間処理施設の解体撤去工事は総合評価により今夏に公告。11月下旬までに業者が選定されれば、12月定例市議会の承認後に着工、業者が決まらなければ再公告し、来年度に着工する。

 環境センターでは、ごみ処理機能を甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合が建設した笛吹市境川町寺尾地内のクリーンセンターへ移管したが、現地に残す管理棟は、ライフラインが使用できなくなるため、管理棟の設備ほか改修工事を計画。

 これまで管理棟は、給水・給湯・空調用冷温水および電気の受給など、日常業務に必要なライフライン全てを隣接建屋の焼却工場から供給されていた。しかし焼却工場が4月から操業停止となったため、単独で維持できるよう、主に全室の冷暖房設備や受水槽整備のほか、冷暖房へ供給するための電気設備や受電設備、照明危惧の省エネ化(LED化など)を行う。

 管理棟は、RC造3階建てで延べ2704・16㎡。改修工事の設計は県建築設計協会(同市丸の内1-14-19)へ委託した。

 設計では、事前に必要な改修内容を把握するとともに、単独で維持できるような設備調査、機器容量の算定、受水槽、キューピクルなど配置計画、改修工事の設計積算、図面作成を行った。

 環境センター内にある、再生品整備工房のなでしこ工房については、未耐震のため耐震補強工事の実施のほか、塗装や屋上防水、空調や給排水、電気設備の省エネ化を進める。設計は、三森建築設計事務所(同市上今井町)が担当した。

 一方、中間処理施設は、ごみ処理施設の焼却工場(RC・SRC・S造4階地下1階建てで、延べ1万1896・86㎡)と、粗大ごみ施設の破砕工場(RC・S造3階建て延べ2632・04㎡)を解体。3年以内に更地に戻し、防災公園機能を持つグラウンドを整備する。既存建物解体など含む整備実施計画は昨年8月に、エイト日本技術開発山梨事務所へ委託した。

 なお、センター内には、管理棟や焼却工事、破砕工場のほか、▽なでしこ工房(RC・S造2階建て、延べ1174・06㎡)、▽リサイクルプラザ(RC・S造平屋建て、延べ3081・73㎡)、▽煙突(RC・S造で高さ59m)、▽多目的グラウンド、▽水辺公園、▽駐車場-などを備えている。


【写真=改修する管理棟(右)、解体予定の焼却工場(左)】


【写真=なでしこ工房は耐震工事を行う】

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