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就任インタビュー県建設部建設技監 長谷川朋弘氏

2017/05/13 長野建設新聞

就任インタビュー

県建設部建設技監 長谷川朋弘氏


4月。国土交通省から長野県建設部技監に就任した長谷川朋弘氏に、今後の方針などを聞いた。



 ―長野県の印象は


 長谷川 観光資源が豊かで、発展の可能性、ポテンシャルを持っている地域だと思う。知事が強く関心を持ち力を入れている観光、健康、防災・減災などに対して、建設部として担当できることは多くあり、果たす役割は大きい。健康分野であればサイクリングロード整備など。産業面では高規格幹線道路が役立つ。建設部が担当できるエリアは広い。これらを実現できるよう頑張っていきたい。地域振興局とも、現地建設事務所が連携してやっていく。


 ―県内建設業界との関係は。


 長谷川 まだあいさつ回りをしたところで、具体的な話はこれからとなる。長野県は入札契約制度などでいろいろな取り組みをしている。先駆的な取り組みをしているので、それについて業界の意見を聞いて、それを踏まえてやっていきたい。


 ―特に力を入れていきたい施策は。


 長谷川 一つは、公共事業に対する理解を得られるようにしたい。日本全体で公共事業について「悪」というイメージがあり、それを払拭できないでいる。世界の中で公共事業にマイナスイメージがあるのは日本だけ。昔からコツコツと大地の改良を行ってきて現在がある。インフラ整備は重要だということをわかってもらえるよう、ホームページなどで情報発信していきたい。災害時にもインフラが生命を守っている。産業面でも時間短縮につながっている。そういう理解を深めてもらえるようにしたい。事業面では、防災・減災、リニア関連を含めた交通網整備など。また無電柱化やサイクリングロード整備、中山間地域の自動運転サービスなども含め、地域の発展に資する事業にはどんどん力を入れていきたい。地域が描く青写真の実現に向けて、その中でできることをお手伝いする。


 ―仕事をしていく上の心がけは。


 長谷川 「悪い情報ほど早く上げる」。人間の心理として、良い情報はすぐに報告するもの。しかし悪い情報はどう伝えるか考えてしまい、遅くなる。それは良くない。完璧でなくても、情報量は50点でも、まず伝えることが大事。一発目で情報を早く伝達すべき。補足は後からできる。座右の銘は「率先垂範」。自ら進んでやっていく。


 ―これまでの業務内容は。


 長谷川 ここに来る前は、全国の直轄道路の管理・配分を担当していた。その前は国土防災課で改築事業を担当。その前は道路の国際関係でインフラ国際展開を行っていた。国際展開では、日本の建設会社・コンサル会社と海外に行って、政府関係者相手にセミナーをやった。日本の取り組みを紹介して、各社が技術を売り込む。ベトナム、ミャンマー、インドネシアなどに行った。ミャンマーは長い間の軍事政権で外国の技術を受けず独自の技術でやっていたため、通常では考えられない道路構造だった。しかし橋梁だけは、かつて日本の技術者が教えたことが根付いていた。その国際関係部署の前は高速道路経営管理室で業務管理を行っていた。県に来る前は道路局に9年いた。


 ―県内建設業者にメッセージを。


 長谷川 一緒に業界を盛り立てていきましょう。


 ―趣味は。


 ドライブかな。長野県に赴任するので、走行距離8万キロの軽自動車(ワゴンR)を中古で買った。奥村前部長から、長野県で生活するには車があった方が良いと言われたので、ネットで調べて購入した。奥村前部長は車がなくて不便だったらしい。これまで、青木峠や安房峠の方面を走った。


 ―家族構成は。


 長谷川 妻と、高校生の息子2人。家は東京で長野県には単身赴任で来ている。

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