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新潟県新潟市

合流式下水道改善に中部処理場で貯留施設を計画

2017/09/13 新潟建設新聞

 新潟市は、合流式下水道による水質汚濁の悪化を防ぐため、合流式下水道緊急改善計画に基づき貯留施設の整備や処理場の高度化などの取り組みを進める。2023年度の対策完了を目指す同計画では、中部下水処理場での雨水貯留施設や、船見下水処理場への高速凝集沈殿装置の導入が計画されるほか、ポンプ場でのオイルフェンス設置などの対策=表=を行う。

 市内では、船見処理区、中部処理区、山の下処理区の一部で、合流式下水道が整備されており、一定以上の降水で未処理の汚水が雨水とともに直接河川等へ放流され、水質の悪化や臭気の発生が懸念されている。

 分流式への変更にはコストが掛かることから、簡易処理の高度化や雨水を一時的に貯める貯留・浸透施設の整備をはじめ、未処理下水の放流回数の削減、汚水中のごみを取り除くなどの取り組みにより、雨天時に合流式下水道から公共用水域に放流される汚れを分流式並みまでの改善を目指している。

 市では04年度から合流式下水道緊急改善計画を進めており、これまでに万代ポンプ場沈砂池のドライ化や中部処理場での簡易処理高度化、スクリーン目幅の縮小などの取り組みを進めているところ。

 7日には、有識者による緊急改善計画アドバイザー会議が開かれ、18年度までの現行計画の見直しや19~23年度までの次期計画の審議が行われた。

 今後、現行計画は10月まで、次期計画は18年度中に国へ提出する。

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