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茨城県水戸土木事務所,茨城県議会

県土木企業委員会が県央地区視察/国道355号笠間BPは国体までに供用

2017/09/26 日本工業経済新聞(茨城版)

 県議会土木企業委員会(先﨑光委員長)は22日、県央地区の県内調査を実施した。国道355号笠間バイパス(笠間市下市毛)と大洗港区海岸の進捗状況を調査したほか、日産自動車㈱の栃木工場(上三川町)も視察した。笠間バイパスは2019年茨城国体までの全線供用を、大洗港区海岸の津波・高潮対策事業は20年度の復興創生期間内の完成を目指す。

 当日は、まず日産自動車の栃木工場を訪問。同工場は日産の国内工場では最大の面積を誇り、高級車やスポーツ車を生産している。輸出の際は、茨城港日立工区を利用している。

 その後、笠間市下市毛の国道355号笠間バイパスを視察。国道355号は千葉県香取市と笠間市を結ぶ主要幹線道路。笠間市内の区間は幅員が狭く、屈曲している箇所がある。また、観光や産業関係の大型自動車の交通が多く、渋滞が発生している。

 このため県では、市街地部の渋滞解消や交通安全の確保、同市の地域振興に資することを目的とし、1990年度から笠間バイパスの整備を進めている。

 全体延長は5200m、幅員は18m(車道3・25m×2、歩道3・5m×2)。このうち3860mを供用しており、残り1340mは茨城国体を見据えて工事を推進中。民有地はすでに全て取得済み。全体事業費は93億5000万円。

 本年度事業は橋梁桁製作、改良舗装工事、橋梁桁架設(JR委託)。

 現地では、これまでの経緯や工事の進捗状況などについて委員が質問。また、施工中の補強土壁などを見学した。

 続いて、一行は大洗町のマリンタワーに到着すると、展望室から大洗港区海岸港湾背後地(大洗町港中央)の津波・高潮対策事業を視察した。

 同事業は、国の社会資本整備総合交付金(復興枠)を活用し、2014年度から調査に着手。大洗町と協議・調整を行いながら地元説明会を実施。了解が得られた区間から順次、工事を進めている。

 全体延長は2900m。全体事業費は57億6700万円(見直し中)。埠頭用地背後の海岸保全施設(防潮堤・陸閘)の区間は、昨年度に約1200mの工事を発注。本年度に完了予定となっている。

 マリーナ地区と水産埠頭地区については、現在、詳細設計を実施しており、本年度中の着工を目指しているところ。


 【写真=国道355号笠間バイパスの工事現場を視察した、先﨑委員長、水門イメージ、大洗港区海岸港湾背後地津波・高潮対策事業計画】

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