水戸神栖線・玉里水戸線道路建設促進期成同盟会(会長=島田穣一小美玉市長)は10日、県庁を訪れ、富永幸一土木部長に県央・鹿行連携道路の整備に関する要望書を手渡した。現道の危険箇所の早急な整備や未計画区間およびバイパス区間の計画決定、早期事業化などを要望した。富永土木部長は水戸神栖線の井上藤井線交差点(行方市)について「できるだけ早く整備していく」と応じた。
水戸神栖線と玉里水戸線は、潮来市の国道51号から行方市を縦貫し、小美玉市を経て常磐自動車道、北関東自動車道、水戸市に至る広域幹線。整備により県央地域と鹿行地域の連携・交流のさらなる促進が期待される。
潮来市区間の整備は完了しており、行方市区間と小美玉市区間の整備が順次進んでいるものの、狭あい、屈曲、歩道未設置箇所が多く存在する。
要望に際し島田会長は「走行性・安全性の面からも早急な整備が強く望まれている。本同盟会の趣旨と熱意をご理解いただくとももに、整備促進に特段のご高配を賜りたい」とあいさつ。
これに対し県側は、事業を所管する水戸土木事務所と鉾田工事事務所が両路線の整備進捗を説明。
玉里水戸線(小美玉市)は先後地内の延長2・75km(W15m/6・5m)と宮田地内の延長1・1km(W10~11m/6m)が要望箇所。先後地内の現道部で水が溜まる箇所に対し、県側は浸透式の側溝整備を提案。市と協力して検討を進めたいとした。
また、市側は国道6号と北関東自動車道茨城町西ICを結ぶ先後バイパスの整備なども要望した。
水戸神栖線(行方市・潮来市)は行方市芹沢地内の延長440m(W12・5m/6・5m)、同市玉造~井上地内の延長4・5km(W15m/6・5m)、同市井上藤井地内の延長1・3km(W15m/6・5m)について要望。
行方市が手賀地区の拡幅を求め、県側は歩道を設置するだけでなく、車道も5・5mから6・5mに拡幅すると応じた。
整備が完了している潮来市は、JR高架下の冠水対策について要望した。
最後に富永土木部長は「マイナスシーリングの時代も終わったと考えており、財政当局には必要な予算を要求していく。予算が限られているので、すぐに効果が上がるところを優先的に行っていく」と対応。特になめがた地域医療センター近くの井上藤井交差点について、「交差点を改良すると渋滞が解消されるので、できるだけ早く整備していく」と強調した。
要望事項は次のとおり。
◇現道の危険箇所の早急な整備を図ること
◇未計画区間およびバイパス区間の計画を決定し、早期事業化を図ること
◇水戸神栖線の行方市区間については、早期の事業完了を図ること
◇地域づくりの根幹をなす道路整備を積極的に推進していくため、地方の道路整備財源の充実に努め、計画的に整備すること
【写真=島田会長(右から3人目)が富永土木部長(中央)に要望書を手渡した、要望箇所図】