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茨城県取手市

取手市の駅西口A街区再開発事業の協力者は大京・戸田JV

2018/01/31 日本工業経済新聞(茨城版)

 取手市中心市街地整備課は、取手駅北土地区画整理事業のA街区再開発事業の協力者に㈱大京(東京都渋谷区)と戸田建設㈱(東京都中央区)のJVを選定した。同JVは駐車場や店舗などが入るA棟と、マンションや高齢者向け住宅などからなるB棟を建設する計画。近く協定書を取り交わし、来年度に市、同JV、権利者組織である検討会の3者で事業計画素案を作成する。2022年度の着工、23年度の完成が目標。

 取手駅北土地区画整理事業は、JR常磐線の取手駅西口前の約6・5haで、そのうちA街区は駅に最も近いエリアの約0・7ha。

 16年には権利者18人によるA街区共同化事業検討会が発足。昨年7月には再開発の基本構想が検討会で了承された。

 そして昨年10月2日には、A街区再開発事業の協力者についての公募を開始し、12月22日に3JVがプレゼンテーション審査に参加。有識者や地権者代表による選定委員会(委員長・大澤義明筑波大学教授)が審査した結果、大京・戸田建設JVが最優秀者となった。

 同JVの提案の開発コンセプトは「まちの賑わいと活力を生み出す『取手らしい居場所』を」。商業・業務機能、公共公益機能、都市型集合住宅、広場空間の機能を持つ、駅西口の新たなシンボル創出を目指す。

 全体構成としては、A棟(駐車場、サテライト図書館、商業・業務床)とB棟(マンション、サービス付高齢者向け住宅、保育施設、レンタサイクル&ランニング拠点)をメインに、隣接のウェルネスパークと連続した緑豊かな広場空間を造る。また、既存のペデストリアンデッキを延伸して駅と連結させる。

 デザイン面については、A棟はボリュームを抑え、上部の駐車場に壁面緑化を採用。B棟は利根川、小貝川の輝く水面や空に揺らぐ雲をモチーフとし、全方位表裏のないファサードで、建物自体がアートのようにする。いずれの棟も低層部はガラス張りとする。

 事業スケジュールでは、18年度に事業計画素案の作成と準備組合の設立、19年度に都市計画決定、20~21年度に事業計画立案と組合設立、22年度に事業認可を予定。

 そして、22年度の駅北土地区画整理事業の完了と同時に、A棟やB棟などの工事に着手し、23年度の建物完成、24年度の事業完了を見込む。

 なお駅北土地区画整理事業では、20~22年度にかけて西口交通広場やA街区造成工事、都市計画道路3・3・1号線および3・4・37号線の築造工事が計画されている。


【①A棟(左)とB棟(右)のイメージパース②再開発事業の全体構成③A街区の位置】

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