石岡市の今泉文彦市長と桜川市の大塚秀喜市長は8日、県庁に大井川和彦県知事を訪ね、主要地方道石岡筑西線「(仮称)上曽トンネル」の整備促進を要望した。合併市町村幹線道路緊急整備支援事業の新規路線指定による財政支援や県が受託事業としての整備、県による未買収用地の早期取得を要望し、大井川知事はこれらを了承。3月にも両市が県に事業申請を行い、承認を得た上で、県が受託事業として整備を推進する。
上曽トンネルは、石岡市上曽地内~桜川市真壁町山尾地内を結ぶ。県ではトンネル区間3・54㎞を含む6・1㎞のバイパス整備を計画。2001年度から事業に着手し、これまでに石岡市側の取付道路などの整備を完了している。
残る5・58㎞区間(石岡市2・95㎞、桜川市2・63㎞)は、両市が合併特例債などを活用して整備を県に委託し、県が受託事業として整備する。総事業費は約115億円を見込む。
要望後、今泉市長は「ことしになって雪で3回通行止めとなり、非常に深刻な状況にある。ぜひ悲願のトンネルを開通していただきたい」と思いを語った。
大塚市長は「知事から良い返事をいただいた。これから前向きに進むと思う。予算には上限があり、それで収まるような形で事業計画をしていきたい」と期待を寄せた。
上曽トンネルは、両市にまたがるきのこ山などを貫通する形で計画。現道である石岡筑西線の筑波山麓を通る上曽峠区間は幅員が狭いうえカーブが多く、冬季には路面凍結や積雪による通行止めが生じている。
【写真=整備計画図、両市の市長が大井川知事に要望書を手渡した】