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土木管理総合試験所が長野工高の実習に協力

2018/06/20 長野建設新聞

長野工業高等学校(長野市差出南)の土木科3年生による外部連携学習事業が18日、株式会社土木管理総合試験所(長野本社=長野市篠ノ井)の技術者を招いて同校で行われ、生徒は各種調査試験を興味深く観察した。

同社は昨年から同校の外部連携学習事業に協力している。同社は保有するラボ(試験所)を地域貢献として活用するためオープンラボとして無料開放しており、中学生の職場体験のほか高校生や大学生のインターンシップを受け入れてきた。そうした中、長野工業高校の土木課の教員による勉強会が同社のラボで行われたことがきっかけとなり、同校から「講師として生徒に教えてほしい」という依頼があったことから、同社では次代の技術者育成に貢献できればとの思いで快諾したもの。当日は37人の生徒が4班に分かれ、ボーリングや標準貫入試験による地質調査と、現場密度試験やポータブルコーン貫入試験による現場試験を体験した。地質調査は同社の協力会社であるコーエー地質調査事務所(本社=安曇野市豊科高家)が担当。ボーリングマシンは土壌汚染調査のため土壌試料(コア)採取に水を使わず、主に打撃・振動により急速に掘削できるECO-3V-CF(YBM)など貴重な機器を持参。生徒は貫入試験により得られたコアを観察しながら柱状図やレポートを作成した。

今回の実習について土木管理総合試験所管理部総務課の新井美波主任は「建設コンサルというと専門領域に特化している企業が多い中、当社は幅広い技術領域に対応していることが特徴であり強み。そのメリットを生かし、今回は建設生産工程の調査、試験、施工、維持管理を示し、社会インフラがそうしたつながりの中で安全に施工されていることを生徒に知ってもらえるようカリキュラムを作成した」と説明した。さらに「生徒が実際に初めてボーリング作業を見たり、当社の仕事内容を知っていただく良い機会。去年は長野工業高校から生徒2人が当社に就職した。そのうち1人はインターンシップの参加者でもある。当社の仕事の内容を知って入社することで離職率も大きく下がっている」と実習に参加する意義や効果を強調した。


【写真㊤=ボーリングで採取したコアを見つめる生徒】

【写真㊦=興味深く講師の説明を聞く生徒】

実習会1 実習2

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