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事業者その他
見出し山梨県は最低レベル 県と市町村事業の発注割合  
掲載 2018年12月19日山梨建設新聞  
本文

 本紙では、国土交通省の建設工事受注動態統計調査(公共機関からの受注工事・1件500万円以上)に基づき、山梨県および県内市町村の発注状況を調べた。県発注分との比較で県内市町村の事業量割合は全国的にも最低レベルとなっている。
 前述の調査を基に全国47都道府県および市区町村合算の請負契約額を比較したのが図1となる。単年度では一時的な大型事業の発注も考えられるため、2013年度から17年度までの5カ年の統計を平均したデータで比較を試みた。
 棒グラフの左側が都道府県、右側が市区町村合計の契約額で、都道府県分に対する市区町村の割合を▲で示している。
 注目は▲の数字で、山梨県は東京都、鳥取県と並んで最低ラインを形成している。都としての発注額が群を抜く東京都は別物として、鳥取県とデータ比較を行ってみると、2018年10月1日現在の推計人口で山梨81万8391人に対し鳥取は56万517人と、25万7874人も少ない。市町村数も8つ少ない(山梨27、鳥取19)などその規模の違いが見て取れる。
 人口の上で似通っている佐賀県(推計人口81万9110人=2018年10月1日現在、20市町村)の契約額を各年度ごと比べてみると、昨年度までの5カ年で、山梨県の請負契約額は635億7900万円、435億8500万円、325億400万円、500億9100万円、535億5300万円と推移。一方の佐賀県は388億3600万円、370億300万円、381億2400万円、396億2400万円、263億7500万円と比較的波の小さな動きをみせている。
 この県請負契約額に対する市町村の請負契約額の割合は、山梨県が5カ年総額の平均58・9%(単年では2013年度から順に39・9%、68・8%、83・3%、49・7%、67・3%)、佐賀県は同じく114・8%(同126・8%、104・9%、101・2%、117・3%、127・1%)。山梨県より少ない市町村数でも常に県契約額を超えている現状が見え、単純に人口や市町村数を要因とした結果ではないことが分かってくる。
◎街路や災害復旧を積極的に
 このデータ結果に、建設行政の専門家からは「各自治体の中心市街地の整備、いわゆる街路事業の取り組みが少ないのではないか。(自治体中心地のまちづくりは)本来、市町村がやるべき事。それと防災対策と災害復旧。もっと積極的に申請を出していくべき」との感想を頂いた。
 さらに、このような事態を招いた要因については「やはり技術者不足があると思う。仕事が少ないからという結果でもあるが、災害への対応が騒がれている昨今、技術者不足から地域の建設業への弱体化につながり、いざという時に大きな影響が出てくる恐れがある」と警鐘を鳴らす。
 国の旗振りで働き方改革が進められている今。将来を見通す中で建設業界としても大きな転換期を迎えている。民間に限らず行政においての技術者不足は、危惧される災害などを考えると致命的な要素に成りかねない。「仕事が少ない」「技術者が少ない」など負のスパイラルに落ち込む前に、今こそ官民ともに真剣に建設業界の明日を考えるときを迎えている。

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