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南反保開発へ検討本格化 山梨市が新年度予算案発表

2019/03/01 山梨建設新聞

 山梨市(高木晴雄市長)は26日、新年度当初予算案を発表した。新規事業では、南反保地域整備約1600万円、市民総合体育館・軽スポーツ広場整備約2億円などを盛った。継続事業では山梨市駅南地域整備約17億5000万円、落合正徳寺線整備約3億円、小原東東後屋敷線整備約2億1000万円などを計上している。

 日下部地区と加納岩地区から成る南反保地域の開発は、昭和の時代からの市の懸案事項だった。市は長年実現しなかった同地域の開発に向け新年度から整備に向けた計画づくりを本格化させる。会見で高木市長は「私はこの地域を“眠れる資源"“黄金地帯"と思っている。これまで幾度となく計画が浮上したり無くなったりしてきたが、ここで何とか軌道に乗せたい」と事業化を推し進める考えを示した。

 構想作成への準備段階として市は本年度、日本工営(東京都千代田区)に構想試案の作成などを依頼しており、それを基に新年度から事業手法の選定や具体的な“絵"づくりを進める。当初予算案には検討業務の委託費などを計上した。対象面積は約50h。高木市長は「まずは1区画を定めてグランドデザイン(構想)を作っていきたい」と述べ、開発の方向性として宅地を軸に検討していくとした。

 市民体育館・軽スポーツ広場については、改修しテニスやフットサル用のコートを設置。市民のスポーツ活動などでの利用を想定している。地区公民館の改修では、後屋敷公民館の増改築と駐車場整備に着手。事業費約2億円を盛った。根津記念館にはバリアフリー化の一環で車いすも通れる歩道を整備する。工事費は約800万円。B&G海洋センタープールの改修に向けた実施設計費約200万円、新年度から2カ年で策定を進める学校施設長寿命化計画の業務委託費約600万円も予算化する。公営住宅の長寿命化計画については更新する予定で約600万円を計上。かねてから改修を進めている万力公園施設の整備には3200万円の予算を付けた。

 新重川橋の耐震化や市内橋梁の点検などには当初予算案に約1億800万円を計上。このほか新重川橋と赤岩橋には、国の補正予算を受け本年度3月補正で1億円を予算付けする。市道の改良や舗装などに充てる道路建設改良費には約1億9800万円を振り分けた。 このほかの主な予算は◇消防施設整備(ポンプ車購入・日川分団第2部詰所建設・大工区耐震性貯水槽設置など)約7300万円◇防災対策(指定避難所の非構造部材耐震およびサイン設置など)約2300万円◇下水道放流実施設計約8000万円◇鳥獣害対策約1400万円◇団体営土地改良約4000万円◇三富地区急傾斜地治山800万円◇子育て支援(アプリ作成・支援計画策定など)約1300万円◇山梨保育園駐車場整備約1200万円◇未利用市有地活用調査約600万円。

 特別会計では簡易水道事業が前年度比10・59%増となる約5億3400万円。三富地域施設整備の大幅な増額(同比45・5%)が要因となっている。

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