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山梨県笛吹市

笛吹みんなの広場 着工は9月以降に

2019/06/05 山梨建設新聞

 石和温泉街に整備する「笛吹みんなの広場」(旧NTT用地)について笛吹市は本体の着工が9月以降になるとの見通しを示した。イベントスペースを拡大する方向で設計の見直しを進めているのが理由。着工がずれ込むことにより広場の完成は来年度になる見通しだ。

 同広場は主に公園とイベントスペース、駐車場で構成する。このうち設計を変更しているのはイベントスペースの屋根部分。当初は約1000㎡の広さを見込んでいたが、約1500㎡に広げる。山下市長は会見で「音楽イベントや朝市、バーベキューなど民間の活用を促す。各種イベントの集合場所としても使ってもらいたい」(山下政樹市長)と、市の活性化に幅広く活用していく方針を示す。市の幹部も「甲府駅北口の『よっちゃばれ広場』に負けないイベントスペースにしたい」と意気込んでいる。

 設計は東京ランドスケープ研究所・髙橋一平建築事務所JVが担当。昨年11月に結んだ市との契約では設計工期をことしの3月29日までとしていたが、設計変更の意向を受け8月末に延ばした。

 市は本年度当初予算に同事業費として約13億円を計上。このうち工事費は約8億8800万円(消費税10%計算)を見込む。設計変更による工事費の大きな増減はないという。本体工事は工事金額から市議会での契約承認後の着工となる。年内の定例市議会に契約案件をかける可能性が高いが詳細はまだ未定だ。

 同広場は石和温泉街にあるNTTが所有していた敷地を市が買い取り整備する。敷地面積は約2・5ha。市民らからの意見を踏まえ活用策を検討した結果、公園などとして整備することになった。市は市民の憩いの場とするほかイベントを開き、市のにぎわいづくりに活用していく考え。車中泊にも使える普通車200台、大型車10台の駐車場やマンホールトイレなど、防災拠点としての機能も充実させる。当初は本年度早期に着工し、年度内の完成を目指していた。


【写真=イベント広場などに活用する】

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