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栃木県河川課

県河川課 国庫事業概要、小藪川は鉄道橋補強、杣井木川排水機場を増設、事業費38億円

2019/07/30 日本工業経済新聞(栃木版)

 県河川課は、国庫補助や交付金を活用する今年度河川事業の概要を示した。事業費は約38億円。杣井木川排水機場(小山市)は大規模特定河川事業を導入して増設工事に着手。小藪川(鹿沼市)は鉄道橋補強や道路橋の架け替えを実施する。防災・安全交付金の安全な川づくり事業で大芦川(鹿沼市)や荒川・向田(那須烏山市)、秋山川(佐野市)などの掘削を推進。武子川・深津(鹿沼市)は河道や橋梁の設計を進める。

 杣井木川排水機場は毎秒5㌧の排水能力を増設。21年度の完了を目指しており、年度内に機械設備など主要工事が発注される見通し。杣井木川では調節池整備も計画される。

 床上浸水対策特緊急事業の小藪川は3億8000万円で東武日光線橋梁補強や市道橋工事などを推進。また、流域治水対策河川事業による調節池整備や地下水調査を実施する。

 武子川・深津は河道設計や用地補償を推進。JR線橋梁部は大規模特定河川事業を適用し、設計を進める。大芦川は河道掘削や排水樋管工などを行う。

 日光市の田川(上流)土沢は護岸工や床止工を促進。宇都宮市内の田川(上流)石那田では橋梁上部工や堰改築、姿川・城山は橋梁上部工に取り組む。

 武名瀬川(上三川町)は用地補償を推し進め、河道掘削や橋梁仮設道路を施工。思川・乙女網戸(小山市)は河道掘削を促進する。

 荒川・向田(那須烏山市)は掘削や築堤、武茂川・大内川(那珂川町)は用地補償や掘削を進める。

 五行川では芳賀遊水地(芳賀町)、二宮遊水地(真岡市)の掘削を推進。さくら市の五行川は護岸整備に移行。益子町の百目鬼川放水路では橋梁や落差工の設計を委託する。

 熊川(那須塩原市)は河道掘削や護岸工、橋長約30mの島方地区の市道橋架け替えを実施。

 大田原市の巻川では河道掘削や最上流部の市道橋(橋長約15m)の架け替え工事を発注。鹿島川は調整池の用地補償などを進める。

 足利市の矢場川、名草川、栗谷川は用地補償。名草川は堰上部工を施工。佐野市の秋山川は排水樋管工や護岸工、河道掘削を実施する。

 施設機能向上事業の釜川放水路(宇都宮市)はトンネル耐震補強を推進。特定構造物改築事業では江川放水路(同)の制御施設を更新し、杣井木川排水機場の点検や扉体整備を行う。このほか県内各地に水位計を設置する。

 各河川の事業概要は次の通り。

 ◇床上浸水対策特別緊急事業

 ▽小藪川(鹿沼市)=鉄道橋補強、道路橋架け替え

 ◇大規模特定河川事業

 ▽武子川・深津(鹿沼市)=橋梁設計委託(JR)

 ▽武名瀬川(上三川町)=橋梁仮設道、用地補償

 ▽杣井木川(小山市)=排水機場整備

 ◇広域河川改修事業(以下、安全な川づくり事業)

 ▽思川・乙女網戸(小山市)=河道掘削

 ▽姿川・城山(宇都宮市)=橋梁上部工

 ▽武子川・深津(鹿沼市)=河道設計、用地補償

 ▽大芦川(鹿沼市)=河道掘削、排水樋管、用地補償

 ▽荒川・向田(那須烏山市)=掘削、築堤

 ▽矢場川(足利市)=用地補償

 ▽田川(上流)石那田(宇都宮市)=橋梁上部工、堰改築

 ▽田川(上流)土沢(日光市)=護岸工、床止工、用地補償

 ▽武名瀬川(上三川町)=河道掘削、用地補償

 ▽秋山川(佐野市)=河道掘削、護岸工、排水樋管

 ◇施設機能向上事業

 ▽釜川放水路(宇都宮市)=トンネル耐震補強

 ◇流域治水対策河川事業

 ▽二宮遊水地(真岡市)=遊水地掘削

 ▽芳賀遊水地(芳賀町)=遊水地掘削

 ▽巴波川(小山市)=排水機場整備

 ▽小藪川(鹿沼市)=調節池整備、地下水調査

 ◇特定構造物改築事業

 ▽江川放水路(宇都宮市)=制御設備更新

 ▽杣井木川排水機場(小山市)=扉体整備、年点検

 ◇総合流域防災事業

 ▽五行川・氏家(さくら市)=護岸工

 ▽百目鬼川放水路(益子町)=橋梁設計、落差工設計、用地補償

 ▽鹿島川(大田原市)=橋梁詳細設計、用地補償

 ▽熊川(那須塩原市)=河道掘削、護岸工、橋梁上部工

 ▽巻川(大田原市)=河道掘削、橋梁上部工

 ▽武茂川・大内川(那珂川町)=河道掘削、用地補償

 ▽巴波川・上流(栃木市)=河道設計、用地補償

 ▽粟谷川(足利市)=用地補償

 ▽菊沢川(佐野市)=用地補償

 ▽名草川(足利市)=堰上部工、用地補償

 ▽県内(茂木町外)=水位計設置

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