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(社)長野県建設業協会須坂支部

若手社員が体験伝える/測量実習や優良技術者の講義も/創生高校で就労支援事業

2019/08/02 長野建設新聞

 県建設業協会須坂支部(小林昌之支部長)と県土木施工管理技士会須坂支部(市川勇人支部長)は7月29日、県須坂創成高校で就労支援事業を実施した。ディスカッション形式による若手社員の体験発表や県優良建設技術者による講義、測量実習と趣向を凝らした内容で、生徒たちに建設業の魅力を伝えた。

 事業に参加したのは環境造園科の2年生約30人。冒頭、小林支部長は盛りだくさんのメニューを用意していることを伝え、市川支部長は「日ごろは造園を学んでいるということだが、ぜひ建設業にも目を向けてほしい。魅力を感じてもらえるよう企画したので、かしこまらず楽しんでほしい」と呼び掛けた。

 測量実習では技士会の役員が講師を務め、光波測距儀を用いた測量を指導。生徒一人一人にレンズをのぞかせ、手ほどきした。トータルステーションについてやりとりする様子も見られ、生徒たちも楽しんでいる様子だった。

 建協主導による座学では、まず田中孝幸副支部長が建設業の概要を説明。続いて若手技術者による体験発表が行われ、山﨑喜彰副支部長がコーディネーター役となり、20台前半~半ばの若手技術者4人に入職理由や職場環境、仕事のやりがいなどを聞いていった。生徒への事前アンケートでは、進路選択で考慮する事項として「給与」が最も多く、「社内の雰囲気」「休日」「やりがい」という回答も多かったとのこと。社内の雰囲気に関しては、4人とも入職時、人間関係に不安があったというが、上司のサポートでスムーズに馴染めたことを伝えた。休日に関しては「現場を担当すると工事期間中は中々休みをとれないが、工事が完了すれば、ある程度まとまった休みがとれる」「建設業界も働き方改革に取り組んでおり、週休2日の現場もある」などと紹介した。

 やりがいについては「一つのものを皆で造り上げる達成感」「自分の段取りで時間を有効に使える」といった回答があり、「建設業界は高齢化が進んでいる。もしみんなが入職してくれれば、大きな力になる」と期待する意見も出た。

 その後、2018年度県優良技術者表彰を受賞した須高建設の青木慶太氏と北條組の田中直人氏が、それぞれ表彰工事における取り組みについて講義。プロジェクターを使いながら分かりやすく説明した。

 学科主任の塩島淳志教諭は、支部による熱心な取り組みに謝意を表し「とりわけ、生徒たちと年の近い若手社員の生の声を聞けるのはありがたい」と喜んでいた。

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