記事

事業者
栃木県警察本部

県警察本部、宝木待機宿舎・独身寮は解体、3工種分離で10月公告、宇都宮独身寮 建築本体は2分割、9~

2019/08/03 日本工業経済新聞(栃木版)

 県警察本部は、宇都宮地区独身寮整備事業(宇都宮市宝木町2-1132)を本格化させる。宝木職員住宅跡地にRC造3階建て延べ2283・06平方mの宿舎2棟84戸を建設する。10月をめどに条件付き一般競争入札を公告する。建築本体はその1、その2に2分割し、電気、機械の設備工種は2棟一体で分離発注する。2019~20年度にわたる2カ年間の継続費12億8310万9000円を設定した。入札公告・契約手続きは県監理課が担当する。総事業費約23億円が投じられる。

 17年度の実施設計は総合評価型指名競争入札の結果、本澤建築設計事務所(宇都宮市)が落札した。1棟当たりの規模はRC造3階建て延べ1141・53平方m。継続費内訳は19年度1億2831万3000円、20年度11億5479万8000円。

 敷地面積は6838・48平方m。戸当たり面積は24平方mのワンルームマンションタイプ。フローリング床、ユニットバスやトイレ、キッチンが備えられる。A棟とB棟の間にはS造平屋建て延べ84平方mの集会室を建設。集会所渡り廊下はS造1階176平方m。

 集会所は独身警官の自治的な活動の場に充てる。建物を囲むような形で駐車場を巡らせ、入居者数と同じ84台分を収容する。勤務開始5年未満の警官は管内への居住が義務付けられており、災害時の応急対応や初動捜査への緊急事態に素早く駆け付ける。

 今年度は宝木職員住宅南側隣接地の宝木待機宿舎(宝木町2-1101-1)の解体撤去工事も計画。敷地面積1584平方m。待機宿舎はRC造3階建て延べ560・7平方m1棟12戸。解体工事積算は5月末の入札でエイ総合設計(宇都宮市)に委託した。

 9~10月には宝木待機宿舎の解体工事を指名通知し、工期4カ月で解体撤去の見通し。宇都宮地区独身寮の新設を通じ、宝木職員住宅と宝木待機宿舎を統廃合。民有借地のうち未利用部分の敷地の一部を地主に返還する。

 21年度は宝木待機宿舎南側に立地する既存の宝木独身寮(宝木町2-1049)を解体撤去。敷地面積3630平方m。独身寮はRC造4階建て延べ1907・7平方m1棟73戸。付属建物はRC造平屋建て延べ71・8平方mの管理棟が建つ。

 これら建物は築40数年を経て老朽化が著しい。撤去費は現段階で2億円を見込む。宝木独身寮の入居者は宇都宮地区独身寮の完成後、優先的に新独身寮に転居。新寮への転居を待ち、旧寮は役目を終える。宝木寮は解体工事積算委託、解体工事発注の手順を踏む。

 勤務状況が不規則な上に多忙な独身警官にとって居住空間の快適性の確保は休息や休養、精神のリフレッシュ面で大きなウエートを占める。県警は独身警官の居住環境や通勤の利便性向上に努めていく。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら