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水島鉄工所が県営東部産業団地へ新工場建設

2019/08/30 新潟建設新聞

 水管橋や道路案内標示、照明の支柱など各種鋼製構造物の加工、据え付け等を手掛ける水島鉄工㈱(南秀樹代表取締役社長、阿賀野市京ヶ瀬工業団地3610-155)は、県営東部産業団地に新工場を建設する。新工場はS造平屋建て、床面積約5500㎡を計画。2020年春ごろの着工、9月の稼働を目指し、年内にも施工者を選定する。29日には県企業局と土地売買契約を締結した。

 同社では道路の新設やインフラの老朽化などによる案内標識、情報表示板等の鋼製支柱の需要の高まりを見据えて、阿賀野市京ヶ瀬工業団地の既存工場から一部生産拠点を移すため同団地2-1区画の2万4913・64㎡を取得。設備投資額には約9億円、土地取得費を含み約11億円を予定する。新工場の稼働後には鋼製支柱の生産量は、現在の2・5倍程度、そのほかの製品を含む全社の生産量は1・4倍に増加する見通しで、5人の新規雇用を見込む。

 新工場の設計は藤田設計が担当している。

 県庁で執り行われた土地売買契約の調印式で南社長は「水原バイパスの開通により、より利便性の高い場所になる。新工場では道路付属物を中心に社会の安全、防災、減災に関わる鋼製支柱の生産を開始する。全国的に引き合いが続くと見ており、これからも社会の安全・安心に関わる鉄鋼製品を送り出していきたい」と展望を語った。また「今後の人手不足もあり、小規模な会社の廃業や働き方改革による大手企業のアウトソーシングで、我々のような中間層の会社が力を発揮しなければインフラは維持できない」と力を込めた。

 桑原勝史企業局長は「地域の賑わいづくりにも貢献され、さらに事業が拡大するものと期待している。県としても阿賀野市とともに支援していきたい」とし、地元阿賀野市の田中清善市長は「これまでも関係が深い企業であり、我々としても、これまでどおりしっかりと連携を密にしながら協力していきたい」と期待した。

 県営東部産業団地への進出は20件目で、県企業局の太陽光発電所、阿賀野市消防署、東北電力の鉄塔用地を除いた民間企業の進出は17社目。同社の進出による同団地の利用率は68・6%となる。


【写真=県と進出協定を結ぶ南社長(左から2番目)】

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