甲府市の樋口雄一市長は8月定例会見で、国土交通省直轄事業(国道52号上石田改良2期整備区間)に伴う用地取得を市が行っていくことを明かした。県内の市が国道工事に伴う用地取得業務を実施するのは初めての試み。既に6月から都市整備課職員が土地所有者先を訪問しているという。
交渉に係わる費用は国の負担。市は3カ年近くかけて対象となる54戸の所有者と交渉する。その後国土交通省甲府河川国道事務所が用地を買収し、約250m区間の片側1車線から2車線に拡幅するとともに、自転車専用通行帯と歩道を設置する。
樋口市長は「(上石田改良は)荒川橋東詰からアルプス通りまでの1期整備区間約750mが平成26年4月に開通し、現在は、アルプス通りから西へ向かう貢川交差点までの2期整備区間約250mが事業中」と話した。
続けて市長は「本市の道路整備プログラムにおいて、優先整備路線に位置付け、現在事業化に向けて取り組む、高畑町昇仙峡線と近接している。双方の早期整備による相乗効果が期待できるものとして、非常に重要な事業と捉えている」と続けた。
本路線は、国道52号の慢性的な交通渋滞の緩和や災害時における緊急車両の通行を確保するための重要な路線。地域からも早期整備が望まれている。