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事業者栃木県小山市
見出し小山市水処理センター、BTO 来年度に公告、21年度に事業者選定、PFIでバイオマス発電施設  
掲載 2019年9月12日日本工業経済新聞(栃木版)  
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 小山市は、公共下水道処理施設「小山水処理センター」の汚泥処理・有効利用施設整備事業(塩沢609)に乗り出す。下水道発生汚泥を活用し、バイオマスエネルギー発電施設を建設する。整備運営手法はPFIを導入し、BTO方式を採用する。2020年度早々にはアドバイザリー支援業務を委託し、入札公告手続きに入る。21年度には特定事業者と基本協定を締結し、特定事業者が設立する特別目的会社(SPC)に業務を一括発注する。21~23年度の3カ年間で設計・施工する。PFI方式により汚泥処理施設とバイオマス利活用施設を一体的に整備・運営する事業は、東日本では初めて。
 市は1971年度、公共下水道事業に着手。小山処理区、扶桑処理区、県渡良瀬川下流流域下水道思川処理区の3処理区で汚水を処理している。小山水処理センターは76年度、扶桑水処理センターは84年度に供用を開始。水処理方式はともに標準活性汚泥法。
 小山処理区は市中心部の2203haが事業計画区域。小山水処理センターの下水処理は、沈砂池で大きなごみを除去後に最初沈澱池で汚泥を沈殿分離。上部水のみを反応タンクに送り、活性汚泥と混合。曝気攪拌により好気性微生物が汚水中の有機物を分解する。
 【濃縮汚泥活用は4割】
 最終沈澱池を通過した上澄み水のみを滅菌処理し、1級河川思川に放流する。沈殿汚泥は反応タンクに戻し、最初沈澱池に溜まった汚泥と一緒に汚泥処理施設に搬入。汚泥濃縮タンク、汚泥消化タンク、汚泥貯留槽、スクリュープレス型脱水機を経て水分を除去。
 脱水した汚泥は、汚泥ホッパーに一時貯蔵。県下水道資源化工場や民間工場へ搬出し、建設骨材に再利用する。消化施設をはじめ一部の汚泥処理施設は完成以来、日常点検にとどまり大規模な改修実績はない。汚泥消化施設は設置当時の能力のまま稼働している。
 長らく未普及地域の早期解消や市街地の雨水浸水対策、老朽化した処理施設の改築を優先してきた。現行能力では濃縮汚泥の約4割にしか対応しておらず、処理過程で発生するメタンガスを主成分とするバイオガスの有効利用につながっていないのが実情。
 【民間活力で建設費調達】
 こうした課題の解決に向け、市は日本下水道事業団(JS)と協定を締結。課題解決策にバイオマス発電施設の整備を計画した。一方では新たな汚泥処理施設を自主財源で建設するのは限界があり、市は民間活力の導入による打開策を探った。
 JSは市との協定に基づき、17年度に汚泥処理基本計画の策定、18年度はPFI導入可能性調査、19年度は基本設計をそれぞれ日本水工設計(東京・中央区)に委託。市は自己完結で自然環境保全に資する資源循環型施設のプラント構築準備を整えた。
 PFI方式を導入する場合、建設費用は民間事業者が調達する。施設稼働後は汚泥処分費の削減が見込める上、発電施設で生み出された電力は場内使用または国の再生エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)による売電益が見込める。
 【債務負担設定を議会提出へ】
 市は来年2月の市議会定例会で、20年度当初予算案に設計・施工・維持管理運営期間の24年間(初年度計上額ゼロ)にわたる債務負担行為を設定する見通し。新施設は場内に建設し、新施設の供用開始を待って既存施設は解体撤去の方向。
 豊富な経験と実績を持つコンサルタントが民間事業者の契約締結手続きまでをサポート。企画提案内容を審査する委員会が、書類審査やヒアリングを経て最も優れた内容を示した民間事業者を優先交渉権者に選定。代表構成員は複数の異業種と企業連合を結成する。
 サービスの安定的で継続的な提供が求められるため、企業連合に加わる会社全てがSPCに出資する。SPCは自ら資金を調達した上で設計・施工し、完成直後に市に施設の所有権を移転する。SPCは市に代わり、維持管理運営サービスを提供する。
 【自主財源は優先課題に対処】
 市は提供されるサービス内容や水準を設定し、サービス内容を維持する監視役を担う。同時にサービス購入料の形で建設費を分割で支払う。維持管理運営期間は20年間を想定している。整備財源の一部は国土交通省の社会資本整備総合交付金で賄う。
 市の下水道使用料収入は、本格的な人口減少社会の中でも堅調な伸びを維持。整備途上なことに加え、中心地の人口増加が要因。未普及率向上と15年関東・東北豪雨で大規模浸水被害に見舞われた市街地の雨水対策強化に予算を重点配分していく。

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