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山梨県富士川町

年度内に改修案作成 長沢排水機場

2019/10/12 山梨建設新聞

 富士川町は老朽化が進む長沢排水機場(長沢地内)の改修計画を立てる。9月補正予算に計画策定費250万円を計上。年度内に対策案をまとめる見通しだが、改修などに多額の費用が掛かるため財源の確保が課題。河川管理者の県などと協議を進め対応を決めていく。

 同排水機場は1976年に長沢川流域の水害防止のため建設された。老朽化が進み修繕が必要だが「補修用の部品がもう作られていない」(町土木整備課)ことなどから、今後の施設の維持が課題になっている。

 同課によると、これまでに実施した簡易診断で建屋などの耐震不足が指摘された。ポンプ、水槽、樋門などの設備も大幅に手を入れる必要があるとみられ、全国各地で浸水被害が出ている中、抜本的な対策が求められる。

 志村学町長は本紙取材に「対策に向けて詳しい調査をしているところ」と現状を説明。建て替えの可能性については「まだ決まっていない。現在の施設は7・5tの規模だが、(周辺環境の変化を踏まえ)新たな施設となれば8~8・5t規模が必要。1t当たり3億として25~30億くらいは掛かるとみている」と話した。財源の確保については「長沢川を管理する県にお願いしているが、県も(整備が必要な河川施設を)何カ所も抱えているため、なかなか厳しいようだ」と話し、今後対策案をつくるとともに県とあらためて協議を進める考えを示した。


【写真=老朽化が進む長沢排水機場】

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