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事業者栃木県壬生町
見出し壬生町水道ビジョン案、年平均3.2億を投入、南部配水場の耐震化に着手、耐震管路に順次更新  
掲載 2019年10月12日日本工業経済新聞(栃木版)  
本文

 壬生町は、2019~28年度の10年間を計画期間とする水道ビジョン案をまとめた。19年度から水安全計画、危機管理マニュアルの策定に着手。19~22年度で南部配水場の耐震化、19~28年度で配水場間連絡管整備、23~28年度に北部と中央配水場の耐震診断に取り組む。診断後は施設や管路の耐震化計画に反映させる。漏水調査、水質管理、耐震管路の整備は継続的に実施する。厚生労働省の設定例を基に各種水道施設を実績耐用年数で更新し年平均3億2000万円、40年間の総額は約126億円を見込んでいる。法定耐用年数の更新に比べ、年間1億7000万円、40年間では70億円の削減につながる。
 町水道事業は1964年に創設認可を取得。65年に給水を開始し、3次にわたる拡張を進めた。現在の計画給水人口は5万人、一人1日最大給水量は388㍑、1日最大給水量は1万9400立方mを供給できる。普及率は93・6%に達している。
 水質管理体制を徹底する「水安全計画」の策定に19年度から着手。信頼性の高い水道水を供給する水道システム全体を包括する計画であり、水源、浄水、給排水、水質までの管理全体を体系化した品質管理システムとなる。評価や対策をマニュアル化する。
 北部配水区、中央配水区、南部配水区の3つの配水エリアに分かれ、水源13カ所は全て地下水。北部配水場は深井戸(60~78m)7カ所、中央配水場は深井戸(40m)3カ所、南部配水場は深井戸(26~50m)2カ所、浅井戸(15m)1カ所を有す。
 地下水は地表からの影響を受けにくく、水質は年間を通じて安定。塩素滅菌による浄水処理や維持管理が比較的容易。しかし水質が悪化した場合は回復に長期間を要す。地下水依存リスクを回避するため、予備水源やバックアップ体制確保策を検討する。
 南部配水場は1972年に取水・配水施設を築造し、配水塔から自然流下方式で配水する。管理棟や配水塔の耐震性が低く、2019年度から更新事業に着手。自然災害時に設備機器の破損や施設の崩壊が起きないよう強靭化する。更新後は応急給水拠点となる。
 北部配水区と中央配水区は連絡管が通り、相互融通が可能。南部配水区は単独だけに、大規模損害のケースでは配水区全体が断水する恐れがある。南部配水場と北部配水場、南部配水場と中央配水場を連絡する配水管を早期に布設し、災害時の断水被害を縮小する。
 北部配水場や中央配水場は23年度から耐震診断を実施し「施設・管路耐震化計画」を策定する。重要度や耐用年数を踏まえ、効率的で効果的に耐震化を図る。給水開始から55年近くが過ぎ、創設時に整備した水道施設は一斉に老朽化しているのが実情。
 導配水管の総延長は約285㎞(導水管6㎞、配水管279㎞)。基幹管路2・1%の耐震適合率は19・7%。耐震性を満たすダクタイル鋳鉄管の割合は56%。耐震性が低い塩化ビニール管は43%と高い比率。耐震性に優れた配水用ポリエチレン管は1%。
 法定耐用年数を超過する管路が増えていき、更新費用が増大。漏水調査を通じ、漏水個所の補修や更新に努める。災害時に重要拠点となる獨協医科大学病院に供給する基幹管路は、GH形ダクタイル鋳鉄管に耐震化。それ以外はポリエチレン管で対応する。
 法定耐用年数を超えた施設は電気設備64%、機械設備58%、計装設備46%、土木構造物14%、建築物6%、全体では41%。資産構成は管路が70・1%、電気設備が9%、計装設備が7・7%、土木構造物7・3%、建築物4・5%、機械設備1・4%。
 法定耐用年数のまま更新すると、今後40年間の更新費用の総額は約196億円、年平均4億9000万円が必要。費用削減のため、土木、建築、機械、電気設備の更新基準は法定耐用年数の1・2倍、管路は1・5倍に設定。更新サイクルが延び、更新費用を抑制できる。
 水道水の供給停止に備え、北部配水場は容量2000立方mの配水池2カ所、中央配水場は4000立方mの配水池1カ所、南部配水場は800立方mの配水池1カ所の計4池が整備済み。中央配水場は緊急時タンク5基(1000㍑1基、500㍑4基)を配備した。
 中央配水場は20㍑ポリタンク110個を備蓄。要配慮者に対し、福祉団体やボランティア団体の協力を得て戸別給水する。危機管理体制の強化に向け、19年度から被害想定や災害時の組織態勢、活動方針を定める「危機管理マニュアル」の策定に着手する。
 財政計画では平準化した更新計画を前提に、10年間の収支を試算。①損益黒字の確保②安定的な自己資金の確保(内部留保金2億円以上)③給水収益に対する企業債残高割合の抑制(28年度目標値250%以下)-とする。社会経済情勢の変化に応じて見直す。

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