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中央市のごみ処理施設 290t規模を想定

2019/11/12 山梨建設新聞

 中央市浅利地内にごみ処理施設を建設する計画で、峡北・中巨摩・峡南地域ごみ処理広域化推進協議会は本紙取材に応じ、計画の概要を明らかにした。290t規模の可燃ごみ処理施設に加え不燃ごみ・資源ごみの処理施設やストックヤードを設置。地元還元施策として公民館建設や道路整備を予定する。今後新施設を管理・運営する一部事務組合を立ち上げ2020年度から事業に着手。31年4月の稼動開始を目指す。

 可燃ごみの処理施設は1日290t規模を想定。このほか不燃ごみ・資源ごみの処理も行うため、上屋があるストックヤードの整備も見込む。発電設備も付け施設内の電力に使うほか余剰電力を売電する。用地買収や環境影響評価を含む総事業費は約290億円。独自の技術が必要となるプラント部分を除く用地買収や造成などには、できる限り地元業者を活用する方針だ。

 建設地は中央市浅利地内の農地約6ha。国道140号(笛吹ライン)南側の田畑が広がる地域で、周辺には、とよとみクリーンセンターや道の駅とよとみなどがある。ごみ処理施設の場合、移転先を探すのが難しいことから、あらかじめ将来的な建て替えに必要な用地を含めて敷地を確保。地元住民には少なくとも60年程度はこの場所に施設を置くことを了承してもらった。同協議会によると、一般的に稼働後15年程度で機械類の大規模改修が必要となり、建屋の耐用年数を考え同30~40年程度で建て替えることになるという。

 施設建設に伴う還元施策としては、地元から公民館の建設と道路整備の要望が挙がった。浅利地区の公民館は老朽化が著しくかねて建て替えが必要とされていた。新施設は平屋で公民館の機能以外は付けない予定という。

 道路整備については国道140号と豊富方面を結ぶ道路の拡幅や新たなバイパス建設を求めている。飲食店の「めん丸豊富店」がある豊積橋南交差点から南側の県道・市道は道幅が狭く、大型車のすれ違いが困難な状況。このため道路を拡幅するとともに、その道路と施設建設地付近を結ぶバイパスを整備する。

 関連する11市町は12月議会で新たな一部事務組合設立の承認を求める。組合設立後、20年4月から事業に着手。用地買収とともに環境影響評価の調査を進める。24年度から造成工事や本体施工者の選定を始め、31年度の稼動開始を目指す。



【写真=建設地には田畑が広がる】

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