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県11月補正予算案、学校施設や改良復旧調査費も、インフラ復旧に414億、台風復旧、577億追加

2019/11/08 日本工業経済新聞(栃木版)

 県は7日、台風19号で被災した公共土木施設などの復旧費を計上した総額577億2979万円の11月補正予算案を発表した。河川や道路、農地・農業用施設、治山・林道施設などの災害復旧事業費に369億7372万円を計上。県土整備部では県単公共事業費20億円、災害調査費23億1800万円を措置した。また、県立学校施設に13億8513万円、社会福祉施設等に6億1955万円、警察施設等に7778万円の災害復旧費を配分した。補正予算案は8日の県議会臨時会議に上程され、採決が行われる予定。

 災害復旧事業費は公共災害復旧事業費が316億9819万円、県単災害復旧事業費が52億7553万円。

 県土整備部関係の公共災害復旧事業費は228億5390万円(道路16億4809万円、河川203億4935万円、砂防7億7996万円、都市計画7650万円)。限度額40億3304万円の債務負担行為も設定する。小規模な道路や河川の復旧などに充てる県単災害復旧事業費は48億1265万円。

 県土整備部の県単公共事業費は道路に7億円、河川・砂防に13億円を配分。工事の調査や設計などに充てる災害調査費は原形復旧調査費17億5800万円のほか、改良復旧調査費として5億6000万円を措置した。

 また、県営住宅管理費4184万円を計上。被災者に住宅を一時的に提供するため37戸を修繕する。

 環境森林部関係の公共災害復旧事業費は林道に3億8317万円。県単災害復旧事業費は4億6288万円(林道1億3538万円、治山2億9040万円、自然公園等施設3710万円)。環境森林部では治山工事に充てる公共事業費1億5800万円も計上した。

 農政部関係の公共災害復旧事業費は84億6111万円(農地40億9480万円、農業用施設43億695万円、共同利用施設5935万円)。

 県立学校施設の復旧費は栃木工業など高校7校の施設・設備の改修に7億7207万円、備品更新等に5億4461万円、栃木特別支援学校の施設・設備改修に6382万円、備品更新等に463万円。

 警察施設の復旧費は警察署などの庁舎7カ所、交番・駐在所4カ所、職員宿舎1カ所に7375万円、信号機制御機などの交通安全施設に402万円を措置した。

 県南技術支援センター(佐野市)の災害復旧費では事務室や3次元測定室などの施設改修に7158万円、試験研究機器更新に3億6408万円を措置。

 社会福祉施設等災害復旧費は介護施設、障害者支援施設、児童福祉施設などの復旧を助成する。

 パイプハウスなどの農業生産施設の再建を支援する強い農業・担い手づくり総合支援事業費は6億2388万円。事業主体は市町。

 このうち被災農業者支援型が5億7620万円。内訳は農業生産施設の再建・修繕費が4億7554万円、農業生産施設撤去費が5658万円、土砂撤去費が2307万円、施設補強費が2100万円。被災産地施設支援型は4767万円。

 中小企業等グループ施設等復旧事業費には30億3922万円を計上。復旧費用や復旧事業計画の策定を支援するほか、企業再建計画等相談事業費533万円、緊急対策資金保証料補給事業費1億3227万円、農漁業災害対策特別措置費2億4762万円、農業近代化資金融通促進費134万7000円などを措置した。

 補正後の一般会計の総額は8658億4008万円となる。

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