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アサヌマコーポレーションが新工場計画 上野原、笛吹、南アも候補に

2019/12/28 山梨建設新聞

 化粧品メーカーのアサヌマコーポレーション(東京都中野区)は新たに生産工場を建設する。床面積は最大1万6000㎡規模。関東近郊で計画しており県内では上野原、笛吹、南アルプスの3市が候補に挙がっている。今後既存工場からの所要時間や整備に掛かるコスト、人材確保などの面を比較・検討し、建設地を決める。2025年以降の稼働開始を目指す。

 同社は他社ブランドの製品の製造を請け負うOEM事業を中心に展開。神奈川県相模原市などに生産工場を構える。今後の受注増に対応するため新工場を計画するが、神奈川県内は人件費が高騰していることなどから他県への設置を検討。生産に使う原料を既存工場から調達するため、同市とのアクセス性の良さが建設地の条件の一つとなる。

 おおむね車で2時間程度の距離を想定しており、県内では上野原、笛吹、南アルプスの3市内にある工業団地を中心に見て回った。このほか長野県佐久市や栃木県矢板市、圏央道沿いの地域なども候補としている。

 上野原については現在工場がある神奈川県の橋本から1時間掛からない立地の良さが魅力だが、「従業員の募集を掛けても人が集まらない可能性がある」(同社担当者)。笛吹については境川町にある石橋工業団地を視察。「ここは人の確保はできると思うが、現地を見る限り整地にかなりの費用が掛かる。遺跡も出そうだ」と建設コストを懸念材料に挙げた。南アルプスについてはコーセーが新たな生産拠点を建設することから人材確保が難しいとみている。

 新工場の規模は敷地面積最大3万3000㎡程度、建物は3期ほどに分けて順次建設を進め、最大で1万6500㎡程度を見込む。工場では従来のメイクアップ製品に加え、スキンケア関連の製品も製造する予定。生産ラインは可能な限り自動化を進め、作業員は稼働時の約20人から最終的に約100人まで増やす計画だ。

 同社では今後候補地を絞り込み具体的な建設計画へと進める。稼働開始時期はまだ決まっていないが「5年後以降にはなるだろう」としている。



【写真=笛吹の石橋工業団地も候補に挙がっているが】

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