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栃木県市貝町

市貝町北部に複合施設検討、杉山保育所、高齢者スペース

2019/12/27 日本工業経済新聞(栃木版)

 市貝町は、町北部の複合施設整備に向けた調査や審議をする多世代支援施設構想委員会を来年1月下旬に立ち上げる。複合施設に盛り込む機能は杉山保育所と高齢者の居場所スペース、子育て支援施設を想定。委員会では整備の必要性や建設地、建物の意匠など1年をかけ検討。整備が決まれば2021年にも実施設計、22年に建設工事が実施される見通し。概算事業費は2~3億円を見込んでいる。

 杉山保育所(杉山692-1)は1985年の完成で築34年が経過。木造平屋建て延べ床面積439・71平方m。耐震基準は満たしているものの、木造建築物の法定耐用年数22年を越えている。雨漏りなど老朽化が著しい。

 町道杉山西之内線北側に面し、西側には県道黒田市塙真岡線が南北に横断。敷地面積2329平方mの借地。新施設の整備に併せて保育所を解体撤去。更地にし土地所有者に返還する。

 建設候補地には杉山地内、旧小貝中央小学校跡地(続谷1143-3)、小貝小学校(文谷1188)の付近などアクセスの良い県道沿いで検討する。

 北部地区には町の施設がなく、避難場所に指定されている杉山保育所がなくなった場合、周辺住民のデメリットが大きい。

 入野正明町長は9月町議会で杉山保育所について単なる保育・学童施設としてだけでなく、防災拠点、高齢者など多世代が交流する地域福祉の拠点となるなど、多様な目的機能を持った施設として建て替えたいと答弁した。

 複合施設の規模は、7月に完成した町初の学童保育専用施設サシバ未来館(赤羽2648-7)と同程度を想定している。

 構想委員会は保護者代表をはじめ、各自治会の区長や子育て世代、民生委員、一般の公募委員らで構成。今後、協議を重ね整備の実現性を見極めていく。

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