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事業者その他
見出し治水対策の充実・強化へ河道掘削や築堤/久慈川・那珂川減災へ緊急事業  
掲載 2020年1月7日日本工業経済新聞(茨城版)  
本文

 本県を流れる久慈川や那珂川は、昨年10月の台風19号により堤防決壊などの甚大な被害を受けた。本年は新たな治水対策の具体化が求められる。国土交通省常陸河川国道事務所や気象庁水戸地方気象台、県、沿川市町村で組織する「久慈川・那珂川流域における減災対策協議会」は、両河川の緊急治水対策プロジェクトの中間とりまとめを行った。プロジェクトは、関係機関が連携して多重防御治水を推進すること、減災へのさらなる取り組みを推進することが柱。多重防御治水では①河道内の土砂掘削や樹木伐採などによる水位低減や掘削土を活用した堤防整備②遊水機能の確保・向上を図るため地形などを考慮した霞堤の整備③沿川の土地利用では災害危険区域の設定、家屋移転、住宅のかさ上げ、高台整備―を推進する。

 減災への取り組みでは危機管理型水位計や簡易型河川監視カメラを設置して円滑な水防・避難行動の体制整備を行う。今後、具体化を検討していく。
 台風19号によって久慈川と那珂川では、河川整備計画目標洪水の流量を上回る洪水が発生。堤防からの越水が複数発生して決壊に至るなど、現状の治水施設の能力を超える事態となった。国交省ではこれまで、河道内の対策として洪水をあふれさせない治水対策を進めてきたが、浸水被害を軽減するには、これまでの対策に加え河道以外の対策も必要になっている。
 そのため減災対策協議会では、これまでの治水対策を加速化させるのと同時に、地域や関係機関が連携して遊水機能の確保・向上、浸水が見込まれる区域における土地利用や住まい方の組み合わせなども考慮し、多重防御治水による浸水被害の軽減対策を検討し、推進することを緊急治水対策プロジェクトの中間とりまとめとして発表した。
 主な取り組みでは、河道の流下能力の向上策として河道内の土砂掘削や樹木伐採によって水位低減を図るとともに、掘削土を活用した堤防整備を進める。
 遊水機能の確保・向上では、地形や現状の土地利用などを考慮した遊水地や霞堤を整備。遊水地については、外水(国管理河川、県管理河川)と内水の両方に対応する(仮)ハイブリッド型を検討する。霞堤は現存施設の保全・有効活用も図る。
 土地利用・住まい方の工夫では、浸水想定区域の土地利用の制限として災害危険区域の設定などを行う。災害危険区域は建築基準法第39条で、地方公共団体は条例で津波、高潮、出水等による危険の著しい区域を指定することができると規定され、同区域内における住居の用に供する建築物の建築の禁止その他建築物の建築に関する制限で災害防止上必要なものは条例で定めるとされている。
 そのほか土地利用では、家屋移転や住宅のかさ上げ(土地利用一体型水防災事業、防災集団移転促進事業など)、高台整備を推進する。
 一方、減災に向けたさらなる取り組みについては、台風19号では同時多発的に被害が発生し、情報が膨大になって状況把握や情報伝達、避難行動が円滑に進まなかったことが課題となったため、関係機関が連携して円滑な水防・避難行動のための体制を充実させる。
 具体的には、越水や堤防決壊などによる氾濫を監視する機器の開発・整備を推進する。堤防に高密度に設置したセンサーが越水や決壊箇所を検知してネットワーク経由で情報を送信することをイメージしている。
 また危機管理型水位計を増設し、国交省ホームページに河川水位データを表示。自治体担当者用アドレスを共有することで災害時の障害対応の強化を図る。さらに簡易型河川監視カメラを主に危険箇所に設置し、より身近な画像情報を住民に切迫感を伝達する。
 ソフト対策では、タイムラインの改善やタイムラインを活用した訓練、要配慮者利用施設の避難確保計画作成講習会と訓練、緊急排水作業の準備計画策定と訓練も実施する。

【図=緊急治水事業の概要】

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