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県内首長選【後編・5町村】

2020/01/17 埼玉建設新聞

県内首長選の後編は、4月告示の伊奈町をはじめとした5町村を挙げる。伊奈町は現職の大島清氏が昨年12月定例会で立候補を表明している。上尾市との広域ごみ処理施設建設事業や庁舎建て替えなどが争点になりそうだ。東秩父村では移住促進住宅を2020年度に整備し、定住人口の増加を図る。美里町では現新2氏が候補に名乗りを挙げた。そのほか鳩山町と嵐山町でも首長選が繰り広げられる。首長選は議員選同様に、公共事業の行く末を左右するため、今後も各陣営の動向から目が離せない。


【伊奈町】

 4月21日に告示し、26日投開票となる。現職の大島清氏(71)は出馬表明済みで、他陣営の動向に注目が集まる。前回は新人2氏の一騎打ちで、大島氏が当選した。大型事業は上尾市との広域ごみ処理施設建設。事業候補地は2市町内で、3月末までに決める。規模は焼却施設5800㎡など。また、耐震不足の町役場北庁舎建て替えも喫緊の課題だ。建て替えに当たり、公共施設との複合化、PFIの活用などの意見が挙がった。専門家を含めた検討委員会で議論を深める。


【美里町】

 4月21日告示、26日に投開票する。現職3期目の原田信次氏(60)と、新人で町議7期の根本孝代氏(64)が立候補を表明している。前回、前々回と無投票当選だったことに加え、町では女性が町長になった例がないため、注目度が高い選挙戦になりそうだ。主な事業は道の駅として整備する地域活性化施設。原田町長は「21年3月までに地域活性化施設の計画づくりが終わり、4月に農地転用を含めた手続きを行いたい」と話している。


【鳩山町】

 任期満了日は7月15日。現職3期目の小峰孝雄氏(61)は進退を明らかにしていない。前回は現新3氏による三つ巴が展開され、小峰氏が制した。19年度は大型事業として集落センターと上熊井農産物直売所などの再整備に着手。しかし20年度以降の建設関連で、主だった動きは見られない。


【嵐山町】

 9月8日に任期満了日を迎える。現職4期目の岩澤勝氏(77)は出馬態度を保留している。前回は無投票当選となっている。建設関連では、小中学校全5校を小中一貫の1校に集約化する事業が注目される。20年度は新校に伴う基本構想を策定。21~22年度で基本・実施設計に着手する。工事費は23年度予算に計上する運び。既存校舎解体と新校建設は同年度から2カ年にわたり実施する見通し。19年度は基本方針・実施計画案をまとめた。


【東秩父村】

 8月13日告示、23日投開票。現職2期目の足立理助氏(69)はまだ考えを示していない。前回は無投票当選となった。主要事業は奥沢地内へ計画している移住促進住宅の整備。工事発注は20年度を予定している。敷地面積約3450㎡に10戸程度の共同住宅(アパート的な施設)を計画している。構造は木造またはS造とし、階数が2階までとする考え。現時点で3LDK・4戸、2LDK・6戸を想定している。施設整備により、村の魅力を実感してもらい、定住人口の増加などを図りたい考え。

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