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新潟県十日町地域振興局地域整備部,(社)新潟県建設業協会

建設業で働く女性による初の意見交換会開く

2020/02/05 新潟建設新聞

 県十日町地域振興局で24日、十日町地域の建設業で働く女性による意見交換会が行われた。同振興局地域整備部と新潟県建設業協会十日町支部の共催による企画。38人が参加し「私の仕事のここが好き。こうできるともっと好き」をテーマに交流を深めた。

 会合前には非公開での現場見学会が開かれ、県立十日町病院建設現場に44人が足を踏み入れた。案内した県土木部都市局営繕課によると、県主催の女性限定の現場見学会は初めての試み。現在仮設工事、石工事、内装工事、設備工事を施工中の第2工区(新病棟)を見て回った設計士の女性は「戸建て住宅と違い、大きな現場で迫力があった」と印象を述べ、営業職の女性も「免震工事に驚いた。各柱に装置があり、思ったより数が多かった」と感想を語った。

 意見交換会冒頭では同地域整備部の瀬戸民枝副部長が、国の女性定着推進に向けた建設産業行動計画の一部を紹介し「男女とも担い手不足は深刻。自分の仕事のモチベーションアップにつなげてほしい」と参加者を歓迎。各テーブルを4~5人で囲み、お茶を飲みながら20分単位で意見を交換。メンバーチェンジを2回経て最後にアンケートを提出するワールドカフェ形式で話し合いを進めると説明した。

 会合は終始女性ならではの賑やかな雰囲気の中で進行し、中には男性抜き、女性同士だからこそ言える話も飛び出す盛況ぶり。20代~70歳を超えるベテランまでが、会社や職種の垣根を越えて和気あいあいと会話を楽しんだ。

 テーマ以外に聞かれた多くの意見では「土日が休みだと特に夏場はありがたい」「幼稚園の行事に出る男性も増えているので、休みが欲しいとの声を聞く」「もっと気軽に有給を取れるといい」「現場と事務の待遇の差を感じる」「お茶くみやトイレ掃除は女性限定という暗黙の了解になっている。ルール化してほしい」などの率直な意見が聞かれた。

 一方、テーマについては「現場の人と話すのが楽しい」「お客さんに仕事を褒めてもらうとうれしく、もっと現場に出たい」「書類をまとめる仕事だが、現場に出て書類通りに仕事が運んでいる様子を見るのはうれしい」などの声が聞かれた。

 会合を終えた瀬戸副部長は「十日町地域整備部でのこの開催は初めて。様子を見て他の場所でも継続的にやってみたい」と意欲を示した。 


【写真=女性ならではの意見が出た】

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