水戸市は2020年度から3カ年の実施計画で、消防・救急の充実として南消防署の移転改築に合計13億6800万円を計上した。基本・実施設計を㈱桜設計事務所(水戸市)で進めている。新年度後半に造成工および建築工に着手する。
建設場所は元吉田町532―1ほか。白梅保育所の市道駅南59号線を挟んだ向かい側に位置する。敷地面積は3365・03㎡。このうち300㎡が県有地で、取得のため協議を行っている。
新施設はRC造3階建て(免震構造)、延べ1947㎡。
施設内部は、1階にエントランスホール、車庫、救急消毒室、出動準備室、防火衣洗濯乾燥室などを配置。
2階には多目的会議室、トレーニングルーム、小会議室、署長室、書庫、事務スペース、指令スペース、展示スペースなど。
3階に男子更衣室(56人)、男子睡眠室(17人)、救急隊睡眠室(3人)、食堂、女性用スペースなどとしている。
屋上には受水槽式給水、倉庫、空調室外機などを置く。
そのほか自家発電設備、雨水貯留槽、災害時汚水槽などを備える。
出入口側には外来者用の階段とエレベーター各1基、建物内部に出動用の階段1基を設置する。
トイレは各階に男・女用を置き、2階には多目的用も整備する。
駐車場は来場者用に4台程度(障害者用1台)。職員用は別所に確保しているため敷地内には設けない。
さらに、施設北側に機材庫などを備える別棟(RC造平屋、80㎡)も建設する。
3カ年実施計画では、20年度に用地買戻し、建設工事に5億5100万円、21年度に建設工事に5億4500万円、22年度に建設工事に2億7200万円とし、22年度に完成を予定している。
現在の南消防署(城南1―7―4)は、RC造4階建て、延べ824㎡。敷地面積は519・22㎡。築後約40年が経過して老朽化が進んでおり、女性用の設備など必要な諸室を確保するスペースがないことから、移転改築を行う。
【図=配置図、1階平面図】