新潟市は、新潟駅の万代広場の基本設計案について概要を明らかにした。市内8区の水と緑のつながりをテーマに、上屋(シェルター)で信濃川や阿賀野川、点在する潟を表現し、高木や低木、落葉樹、常緑樹など、さまざまな樹木で里山を表す。
2002年度の設計コンペの基本コンセプト「人、交通、自然が気持ちよく循環する都市の庭」を継承し、雨や雪にぬれず駅からまちへと歩き出す快適な歩行区間や広場内のタクシーと自家用車の専用動線を確保する。
広場整備は、2020年度~21年度に詳細設計を進め、22年度ごろから工事着手、供用開始は23年度末ごろを目指している。
新年度には広場の計画案に対して関係者や市民からの意見を聴取し、今後の詳細な設計に反映させる。また新潟県警から駅前交番設置の要請がああるため併せて検討する。
新年度当初予算案では、万代広場整備に伴うJR新潟支社ビル地下構造物の解体・撤去に1000万円を計上するほか、21~22年度の債務負担行為で限度額4億9000万円を設定。
JR新潟支社ビルの移転補償では20年度予算案に19億6000万円を盛り込むほか21年度の債務負担行為で限度額8億4000万円を充てる。秋ごろにはJR新潟支社の既存建物解体撤去工事が始まる見通し。
万代広場は事業面積約1万8500㎡。02年の設計コンペで、最優秀者に堀越英嗣氏のグループを特定。同グループは▽堀越英嗣アーキテクトファイブ(建築)▽パシフィックコンサルタンツ(土木)▽アプル総合設計事務所(都市計画)▽鳳コンサルタント(ランドスケープ)―で構成される。
17年度から社会経済状況の変化に対応するため機能やデザインの見直しを進めていた。
【写真=万代広場 東大通から広場全体、ペデストリアンデッキから東大通方向】