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【20年地価公示】地方圏でも全用途平均が28年ぶり上昇

2020/03/19 本社配信

 国土交通省が明らかにした2020年地価公示結果によると、全国的に地価の回復傾向が広がり、地方四市(札幌・仙台・広島・福岡)以外の地方圏でも全用途平均・商業地が1992年以来28年ぶりに上昇へと転じたことが分かった。全国平均は全用途平均が5年連続で上昇し、上昇基調を強めている。用途別では住宅地が3年連続、商業地は5年連続で上昇した。

 変動の主な要因のうち、住宅地は、雇用・所得環境の改善が続く中、低金利環境の継続や住宅取得支援施策などによる需要の下支え効果もあって、交通利便性や住環境の優れた地域を中心に需要が堅調になっている。

 商業地に関しては、景気回復や良好な資金調達環境の下、人材確保等を目的としてオフィスビルが堅調で、空室率の低下・賃料の上昇傾向が続き、外国人観光客をはじめとする国内外の訪問客の増加により収益性向上が見込まれる地域での店舗、ホテル等の進出が見られた。また交通インフラの整備や再開発の進展に伴う利便性やにぎわいも向上するなど、需要は堅調となっている。

 三大都市圏では、全用途平均・住宅地・商業地ともに各圏域で上昇が継続。地方四市では上昇基調をさらに強め、その他の地方圏でも全用途平均・商業地が28年ぶりに上昇したほか、住宅地は96年から続いた下落から横ばいとなった。

 工業地の地価は総じて堅調に推移し、全国の平均変動率は4年連続で上昇、上昇幅も3年連続で拡大しており、上昇基調を強めている。

 ※地価動向は表参照

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