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栃木市大型事業見直し、消防本部、都賀支所は計画を踏襲、栃木東給食Cは22年度着手

2020/03/19 日本工業経済新聞(栃木版)

 栃木市は、大型公共事業の整備スケジュールや事業内容を見直した。2020~25年度以降の財政状況を勘案し、主要9事業を選定。優先整備する新規事業は①消防庁舎整備に34億5812万9000円②都賀総合支所複合化に19億374万1000円③栃木東地域学校給食センター整備に13億5885万7000円-と試算した。事業費縮減を検討する個別の新規事業は栃木インター周辺西産業団地造成、平川産業団地造成、文化会館施設改修、東陽中学校武道場整備を挙げた。

 消防庁舎のうち、市消防本部・市消防署整備は予定通り実施。20~24年度で整備費約29億円を見込む。都賀総合支所は20~24年度の事業期間に大きな変更はなし。解体建物のアスベスト対策に別途約1億7000万円が追加される。

 栃木東地域学校給食センターは、吹上小共同調理場完成後の着手に先延ばしする。当初計画の20~24年度の事業期間を22年度の着手に変更。新設用地約4000平方mの選定が必要。先延ばし期間に適地を探し、着工に向けた準備期間とする。

 昨年10月の台風19号の襲来で、市内は県内最大級規模の甚大な浸水被害が発生。当面は市民の生活再建や防災減災対策を含めた災害からの復旧復興に専念する。大型公共事業の必要性、緊急性、既存施設の長寿命化策を勘案し実施期間や事業費を見直した。

 20~24年度の5カ年間で約124億5000万円の財政出動を削減する。主要9事業のうち、継続の伝建地区拠点施設整備は第1期工事2億7271万8000円の終了時点で一区切りとする。延期する事業は、財政事情好転後に再開する。

 延期は文化会館統合(56億9900万円)、藤岡・大平・西方総合支所複合化(56億3426万6000円)、藤岡学校給食センター整備(13億2218万円)、子どもの遊び場整備(12億8666万円)、岩舟学校給食センター整備(12億3719万円)の5事業。

 事業費精査に入り、縮減に取り組む個別事業は栃木インター周辺西産業団地造成(34億1408万3000円)、平川産業団地造成(31億8051万6000円)、文化会館施設改修(21億9693万4000円)、東陽中学校武道場整備(6億7046万円)。

 市内全域では雨水浸水対策(156億1798万5000円)、市道各号線改良(47億9368万4000円)、生活道路・橋梁補修(23億5830万円)、小学校改修(21億4486万5000円)、中学校改修(13億9776万1000円)。

 国体関連・公園整備(11億8935万円)、市営住宅リフレッシュ(5億2918万1000円)、本庁舎空調機改修(2億2717万2000円)。栃木IC周辺西、平川の両産業団地は21年度に特別会計に移行予定。国体関連施設は計画通り整備する。

 寄付金や積立金の財源を活用する事業は小平浪平生家整備(5億7761万3000円)、墓園整備(1億円)。日立製作所創業者の小平浪平生家は20年度の建物調査の結果を踏まえ、改修内容を検討。墓園整備は管理基金を活用し、22年度に拡張する。

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