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笠間芸術の森公園スケボパーク/県がストリート工発注/市は管理棟デッキなど/パークゾーンの整備も

2020/04/28 日本工業経済新聞(茨城版)

 県と笠間市が整備を進めている笠間芸術の森公園のスケートボード広場について、県では本年度、スケートボード施設のうちストリートゾーンの整備工事を5月にも発注する。市では大型連休明け以降、管理棟の屋上デッキ設置工事、スケートボード施設のパークゾーン整備工事、屋根施設の設計を発注する見通しだ。順次整備を進め、本年度内の完成を目指す。


 スケートボード広場の整備場所は「あそびの杜」第Ⅱ期拡張区域(約1・42ha)。総事業費は約5億円を見込む。

 スケボ広場には国際規模の大会やイベントの開催を想定し、①パークゾーン(くぼ地)②ストリートゾーン(街中の手すりや階段などを模した構造物)③フラット(平地)を含むビギナーゾーン―などの施設を設置する。管理棟、芝生や園路を含んだ休憩広場、搬入路、身障者用駐車スペースなども整備する。

 そのうち県では、ストリートゾーン整備工事を5月に一般競争入札で発注する。

 ビギナーゾーンおよび屋内施設用のフラット整備工事は田口建設工業㈱(水戸市)が本年3月に3900万円(税抜き)で落札。四阿や園路などの広場整備は㈲小池工務店(笠間市)、仙波建設㈱(同)が担当している。

 実施設計は㈱オリエンタルコンサルタンツ(東京都)がまとめた。

 一方、笠間市は管理棟の屋上デッキ設置工事、パークゾーン整備工事、屋根施設の設計・工事を発注する。

 管理棟では、屋上から広場を観覧できるように外部に階段1基を整備。再生木材を使用したデッキと金属製の柵を設置する。ルームエアコン4台も取り付ける。

 管理棟はプレハブ造平屋、約172㎡。受付窓口やトイレ、シャワー室などを備える。㈱横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)が設計し、㈱藤井製材所(笠間市)が施工した。

 スケボ施設では、パークという種目で使われるくぼ地状の構造物を整備する。工事内容はコンクリート吹き付け・滑走面仕上工580㎡、小型重力式擁壁設置工L27m。入札の参加に当たっては実績を求めるもよう。

 屋根施設は雨天時でも利用できるように鉄骨の柱を立て、防炎膜を設置した下にフラットを整備する。フラットは県が発注した田口建設工業の施工分に含まれている。設計策定後、工事は7~9月に発注する。

 なおスケボ広場の管理運営については、市が㈱ムラサキスポーツ(東京都)を指定管理者候補者として選定した。

 笠間芸術の森公園(笠間市笠間2345)は県の新しい文化の発信基地として1992年に開園。イベント広場、野外コンサート広場、陶の杜、あそびの杜などの施設がある。


【図=スケートボードパーク イメージ図】

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