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県北児相5月下旬にも公告、8月着工、21年12月に供用、事業費5.5億

2020/05/15 日本工業経済新聞(栃木版)

 県は、県北児童相談所(那須塩原市南町7-20)の新築工事に着手する。建築工事、電気設備工事、機械設備工事の3件に分離し、全て5月下旬~6月に総合評価型条件付き一般競争入札を公告予定。総事業費は約5億5000万円。2020~21年度に本館新築など第1期工事、21~22年度に既存の本館解体など第2期工事を実施する。本館新築は8月に着工し、21年8月末完了予定。21年12月に供用開始する。

 新本館は木造2階建て延べ849・62平方m。敷地2120平方mの南西に建設する。1階に事務室(200・38平方m、38席)や相談室兼プレイルームⅠ(17・39平方m)、待合室1(10・3平方m)、待合室2(9・02平方m)などを整備。

 2階に会議室(75・35平方m、40席)やプレイルームⅡ(38・64平方m)、家族療法室(22・63平方m)、心理治療室(13・52平方m)などを配置する。

 このほか、第1期工事では10~11月に車庫、駐輪場、プレハブ書庫、プレハブ物置、渡り廊下、カーポートの解体や植栽を伐採し第2期工事で駐車場を整備。

 21年の7月中に駐輪場新築、7~8月に来庁者駐車場整備関係の排水や雨水浸透舗装、浸透層設備、フェンス等の外構工事を予定。駐輪場はアルミ合金造平屋建て延べ10・36平方mで、新本館から南側に設置する。

 第2期工事では21年12月~22年3月に既存の本館や浄化槽、舗装を解体。22年5~9月に車庫の新築や電気設備、機械設備の工事。22年10~12月に門扉等外構工事や駐車場整備を計画している。

 車庫はS造平屋建て延べ125・97平方mで、敷地の北東に設置。駐車場はアスファルト舗装し、31台(うち障害者用2台)分を整備する。

 今年度当初予算では1億8756万円を計上。20~22年度継続費は5億2572万円。第1期工事に4億4650万円、第2期工事に7921万円を見込んでいる。

 設計は渡辺有規建築企画事務所(宇都宮市)が担当。工事は既存の本館の老朽化が著しいため実施する。

 既存の本館はS造2階建て延べ365平方m。1965年度に建設され、築55年が経過。相談室や判定室、プレイルームのほか、事務室、書庫、会議室などが配置されているものの、面接室や待合室など必要な部屋の数が不足。狭隘化に加え、各児童相談所に設置されている家族療法室がないなど機能面の課題も抱えていた。

 県北児童相談所は大田原市、矢板市、那須塩原市、さくら市、那須烏山市、塩谷町、高根沢町、那須町、那珂川町が管轄区域。

 県内児童相談所の18年度の電話相談を含まない新規受付件数は6105件。県内全児童数約29万6000人の2・1%。新規受付件数の児童相談所別比率は中央46・5%(2838件)、県南33・7%(2059件)、県北19・8%(1208件)。

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