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【新型コロナ】感染予防対策で建設業向け指針作成

2020/05/19 本社配信

 国土交通省は、建設業における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインを作成し、建設業関係団体へ周知を図っている。建設現場の「三つの密」の回避に向けて各企業が実践している取り組み事例を拡充したほか、オフィス等における対策や通勤時の対策、感染者が発生した場合の対応など講じるべき具体的な対策を盛り込んだ。同ガイドラインは、緊急事態宣言が終了しても「企業の関係者の健康と安全・安心を十分に確保できる段階に至るまでの間の事業活動に用いられるべきもの」と位置付けている。

 基本的な考え方では、事業者は建設現場の立地や工事内容等を十分に踏まえ、現場やオフィス等に移動する自動車内や移動経路、立ち寄り先、通勤経路を含む周辺地域において、従業員等の感染を防止するよう努めるとした。

 具体的な対策のうち、感染予防対策の体制では、経営トップが率先し対策の策定・変更について検討する体制を整えることや、労働安全衛生関係法令を踏まえ衛生委員会や産業医等の産業保健スタッフの活用を図ることを求める。

 建設現場では、朝礼・点呼や現場事務所における各種打ち合わせ、更衣室等での着替え、詰め所での食事・休憩など大人数が集まる場面や密室・密閉空間での作業について、取り組み事例を参考に個々の現場状況に応じた「三つの密」の回避と、その影響を緩和する対策の徹底を要請した。

 また従業員・作業員に対して、感染防止対策の重要性を理解させ、日常生活を含む行動変容を促すとともに、取引先企業にも「同様の取り組みを行うことが望ましい」と協力をお願いしている。

 なお、政府の新型コロナウイルス感染症対策の基本方針では、公共工事は社会の安定の維持の観点から緊急事態措置の期間中にも継続を求められる事業に位置付けられた。

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