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交差点15カ所優先検討/主要渋滞箇所対策/県移動性・安全性委員

2020/08/01 日本工業経済新聞(茨城版)

 県内の交通関係者で組織している県移動性・安全性向上委員会が7月31日に水戸市の国土交通省常陸河川国道事務所で開かれ、県内道路の渋滞対策や事故対策を話し合った。渋滞対策を協議する移動性向上については、主要渋滞箇所として選定した288カ所の対策の進捗を確認。渋滞が著しく優先的に対策を検討する交差点箇所として、国管理では国道6号酒門町交差点(水戸市)など5カ所、県管理では国道354号大角豆交差点(つくば市)など10カ所を抽出した。各道路管理者が対策を立案し、実施していく。


 優先的に対策を検討する交差点は、国管理が国道6号酒門町、国道6号中村陸橋下、国道6号公設市場前、国道6号真鍋跨道橋、国道6号大井北。

 県管理が国道354号大角豆、千葉竜ケ崎線栄橋、土浦竜ヶ崎線中根台4丁目、国道294号新井木、取手つくば線研究学園、那珂湊那珂線金上十字路、国道354号木田余バイパス西入口、国道354号(仮)牧野地、国道125号(仮)土浦駅前西、国道349号額田北。

 優先検討箇所は、慢性的な速度低下が発生している箇所、ピーク時間帯に著しい混雑が発生している箇所を選定した。

 委員会では県内道路の渋滞対策として主要渋滞箇所288カ所を2013年1月に公表。渋滞対策を立案し、進捗状況を確認している。また最新の交通状況を分析し、対策が完了した箇所で交通状況が改善した箇所は渋滞箇所の解除を行っている。

 委員会事務局の常陸河川国道事務所の説明によると、主要渋滞箇所288カ所のうち、これまでに対策が完了しているのが50カ所、対策中(事業中)が88カ所、対策未実施が145カ所。5カ所は解除した。

 また主要渋滞箇所の改善が見込まれる箇所として、国交省が国道50号協和バイパス(筑西市横塚~桜川市長方、L6・3㎞)を20年度に事業化したことを説明した。

 協和バイパスの計画交通量は約2万5800台/日~約3万5200台/日。整備効果として混雑度の約7割減少、追突事故件数の約2割減などを見込み、主要渋滞箇所3カ所(筑西市(仮)向川澄、筑西市門井、桜川市長方)の解消を期待している。

 協和バイパスは現道2車線を一部4車線化するとともに、北側に迂回するバイパス(4車線)を整備する。全体事業費は約350億円。20年度は調査設計に着手する。このほど路線測量を㈱大輝(東京都)、地質調査を㈱東京ソイルリサーチ(東京都)へ委託した。

 一方、新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言時(4~5月)の県内の道路交通は、前年の同時期に比べ交通量が約1割~4割減少し、旅行速度は約2割向上したことも分かった。

 しかし、緊急事態宣言時に交通量が減少した場合でも旅行速度が改善しなかった主要渋滞箇所もあり、速度の低下要因を詳細に分析が必要であることも報告された。


【写真=検討委員会】

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