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車線カラー化や看板/事故防止の追加対策/常陸河川国道、県土木部

2020/08/06 日本工業経済新聞(茨城版)

 国土交通省常陸河川国道事務所と県土木部は、管理道路の事故危険区間で事故防止対策を実施した後にも事故が発生している区間の追加対策を、県内の交通関係者で組織している県移動性・安全性向上委員会で示した。対象箇所は常陸河川国道3カ所(4交差点)、県土木部1カ所(1交差点)。常陸河川国道では、国道50号水戸市石川1丁目石川町交差点や国道6号土浦市原の前交差点で舗装改良(車線のカラー化)や法定外看板「追突注意」の設置などを実施する。


 県移動性・安全性向上委員会では、県内の交通事故を減少させるため2010年度から事故危険区間を選定。各道路管理者が対策を実施した後、事故危険区間において事故を確実に削減させるため、事故データの更新に合わせて対策効果を評価している。

 効果評価では対策後に事故発生件数や選定指標(死傷事故率や死傷事故件数、死亡者数など)を下回っているかを検証する。

 今回の効果評価では、2013年度に対策を実施したが、その後も追突事故や出会い頭の事故が発生(13~16年度で死傷事故率が300件/億台㎞以上)している区間を抽出し、道路管理者が追加の対策を提案した。

 追加対策区間は常陸河川国道では3カ所(4交差点)。

 国道50号水戸市石川1丁目の石川町交差点では、右折車と対向直進車の追突事故などが発生していたため、右折車線の設置(滞留スペースの確保)を立案した(対策は未実施)。その後も追突事故や出会い頭事故が発生しているため、追突事故対策として舗装改良(車線のカラー化)、出会い頭事故対策として法定外看板「出会い頭注意」を行う。

 国道50号水戸市石川1丁目の赤塚駅入口交差点では、笠間方面と赤塚駅方面への分岐の手前で追突事故が発生していたため、行先看板の明確化(路面標示、直進車線のカラードット化)を13年度に実施した。

 対策後は分岐部手前の事故は減少した一方、分岐後の交差点手前で追突事故が新たに発生した。そのため追加対策として停止線(指示標識)の設置、法定外看板「この先交差点」を立案した。停止線の設置には公安委員会との協議が必要になる。

 国道6号の土浦市原の前交差点では、出会い頭事故や交差点手前の追突事故が発生していたため、対策として走行位置の明確化(指導線の引き直し、右折待機スペースの確保)を13年度に実施した。

 しかし、その後も追突事故が発生しているため、追加対策として追突事故に対しては舗装改良(車線のカラー化)、出会い頭事故に対しては法定外看板「車両出入注意」を実施する。

 国道50号の水戸市吉田小南交差点では、下り線流入部で追突事故、交差点内で出会い頭事故、下り線で横断歩道上事故が発生していた。そこで路面標示「追突注意」、減速路面標示(ドットライン)などを13年度に実施した。

 一方で対策後も追突事故や右折時事故などが発生。そのため追加対策として、舗装改良(車線のカラー化)、規制標識(歩行者横断禁止)、法定外看板「追突注意」を行う。

 県管理道路では、国道354号の常総市小山南交差点が対象。

 同交差点では追突事故が多かったため、13年度に対策として減速路面標示(ドットライン)、路面標示(交差点注意、追突注意)を実施。しかし依然として追突事故が発生し、要因として急な下り坂による速度超過があると県では分析。

 そのため追加対策として、前回の対策で実施した路面標示箇所より交差点側で、新たに減速路面標示(ドットライン)、路面標示「追突注意」を行う。

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