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栃木県上都賀農業振興事務所

上都賀農振事業概要、圃整工7件9月に発注、笹原田、引田、山口地区

2020/08/26 栃木建設新聞

 県上都賀農業振興事務所は、県営農業農村整備の今年度事業概要をまとめた。農地整備の7地区を推進し、事業費(調査、繰越含む)は8億7430万円。工事は8件。笹原田(鹿沼市)、引田(同)はそれぞれ約15haの圃整工を3件に分割。山口(日光市、宇都宮市)は4・8haの圃整工1件を発注。いずれも9月に指名競争で入札する予定。田川流域(日光市)は暗渠排水工を11月に発注。新規は農地整備の薄井沢(同)。2021年度まで換地や実施設計業務を推進し、22年度の着工を予定。調査は千渡(鹿沼市)と沢又(日光市)の2地区で計画を固める。

 今年度の各地区の事業費は笹原田が3億1000万円、引田が2億9600万円、山口が1億2200万円、田川流域が3400万円、薄井沢が6000万円。

 笹原田は15・4haの圃整工を実施。南側にあたる大関地区の第1工区3・7ha、第2工区4ha、中央部の第3工区7・7haを発注。来年度は坂ノ下など北側で残る圃整工約11haを計画。22年度以降は暗渠排水工を実施する。

 地区で不足する用水を補うため、見笹霊園付近にある使われていないため池の改修を計画。今年度に実施設計を委託して掘り込みや護岸工、取水施設の整備を検討する予定。21年度の工事実施を見込んでいる。

 引田の圃整工は15・5ha。地区中央部の第1工区は3・7ha、第2工区は5・7ha、第3工区は中央部と東側の6・1ha。21年度は西側の圃整工約10haを計画。実施設計は国土測量設計(宇都宮市)に委託した。

 山口は日光市1・5haと宇都宮市3・3haの圃整工1件を発注。今年度に面工事は完了。21年度は1カ所のさく井工事と揚水機設置工事を計画している。3地区の圃整工は9月初頭に指名通知する予定。

 田川流域は排水不良個所で施工する合計4haの暗渠排水工を11月に指名通知する予定。地区内の工事は完了する。

 薄井沢は面積66ha。北側に主要地方道今市氏家線、東側に一般県道今市スポーツセンター線が通る沢沿いの農地。事業予定期間は20年度から26年度の7カ年、総事業費は約16億9000万円。創設する非農用地では日光市が大沢大渡線(旧広域農道)など市道2路線の整備を計画している。

 計画事業量は整地工66ha、道路工15・1㎞、用水路工15・4㎞(装工14・9㎞)、幹線排水路工2・6㎞(装工2・5㎞)、支線や小排水路工13・8㎞(装工12・8㎞)、暗渠排水工20・3ha、揚水機2基。50㌃以上の区画を約7割確保する考え。実施設計は宇都宮測量(宇都宮市)が担当。

 計画調査地区の沢又は薄井沢の下流に隣接する清水川などに沿った約50haの農地。千渡は武子川沿いの約80haで国道293号仁神堂橋付近から下流の南北に細長い農地。2地区とも用・排水や道路の配置などを固め、21年度に計画を樹立。22年度の事業採択を目指している。

 このほか計画調査費を充てる前段の地区として鹿沼市の玉田(約70ha)と西茂呂(約12ha)に換地等調整事業を適用。市が現況把握などを行っている。両地区では農地整備事業実施に伴う下流への排水の影響などを考慮した検討が進められる見通し。

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